ヤマハ発動機は12月12日、アフリカ東部でラストマイルデリバリー事業を行うグループ会社のCourieMate（クーリメイト）が、タンザニアでラストマイルデリバリー事業を行う新会社「CourieMate Tanzania」の稼働を開始したと発表した。
＜タンザニアでのCourieMateデリバリースタッフ＞
CourieMateは、2017年からウガンダで事業を展開し、ラストマイルデリバリーサービスに必要なノウハウやITシステムの知見を蓄積し、より大きな市場潜在力があるタンザニアでの事業展開を見据え、2023年1月から実証実験を進めてきた。
その結果、CourieMateがウガンダで構築した事業モデルがタンザニア市場でも機能することが確認できたこと、また、現地の宅配需要を十分見込めたことから、2023年7月に新会社を設立した。
タンザニアをはじめとするアフリカ各国では、高効率な物流システムが十分に普及しておらず、経済成長を妨げる要因のひとつになっている。
CourieMateは、二輪車などによる機動力と、配送物のトラッキング機能、宅配専用アプリなどの活用によって、信頼性が高く、高効率なラストマイル物流を実現する。また、ECサイト運営による宅配需要の喚起や職業ドライバーの雇用創出を通じ、地域の社会課題解決と経済成長に寄与していく。
ヤマハ発動機は、2022年発表の中期経営計画（2022～2024年）で、新規事業と成長事業を戦略事業領域と位置づけ、将来のコア事業として育てるための経営資源を積極的に配分するポートフォリオマネジメントを進めている。
新規事業の1つであるモビリティサービスビジネスでは、雇用機会不足などの社会課題に対して、二輪車事業の知見を生かしたサービスの提供を通じて、人々の暮らしが豊かになる環境づくりを推進。経済的に厳しい状況にある人に対してモビリティ獲得の障壁を下げるアセットマネジメント事業と、獲得したモビリティを使って収入を得るための仕事を生み出すラストマイルデリバリー事業により、地域経済の活性化や、職業ドライバーの雇用創出を目指している。
■CourieMate Tanzania会社概要
所在地：ダルエスサラーム、タンザニア
資本金：5000万円（8億5000万タンザニアシリング）
設立：2023年7月
事業内容：タンザニアにおけるラストマイルデリバリー事業
