オカムラは5月9日、トラスコ中山の協力のもと、自律・遠隔操作ハイブリッド型ロボットによる物流自動化ソリューション「PROGRESS ONE（プログレスワン）」の事業化に向けた取り組みの一環として、ピースピッキング作業の自動化を目的とした実証実験を2024年4月から2025年3月の期間で行うと発表した。
＜「PROGRESS ONE」のピッキングロボットを設置した専用ポート＞
実験は、埼玉県幸手市にあるトラスコ中山の物流拠点であるプラネット埼玉で実施する。
稼働しているロボットストレージシステム「AutoStore（オートストア）」の入出庫ワークステーション（専用ポート）に「PROGRESS ONE」のピッキングロボットを設置し、対象商品の事前登録が不要のAI（自動認識）を活用した自律ピッキングの検証を行い、2025年度のプラネット埼玉での自律ピッキング実運用・稼働を目指す。
実験は、オカムラが開発中の「PROGRESS ONE」の実用性と効率性を実際の物流現場で検証し、事業化に向けた社会実装を進めることと、トラスコ中山が物流業務での課題である24時間稼働を見据えたピッキング・格納作業の自動化を推進するという両社の目的が合致することにより実現したもの。
実験内容は、「AutoStore」に格納されている約1万SKU（商品の最小管理単位）の商品から対象商品をポートに呼び出し、ビンと呼ばれる専用コンテナからロボットが自動でピッキングを行う。対象商品の事前登録が不要なAI（自動認識）を活用した自律ピッキングの検証を行い、自律ピッキングできない場合は、ロボットシステムの操作画面上のタッチパネルを使用した手動操作により自律ピッキングの補助を行い、遠隔での操作性についても検証する。
なお、「PROGRESS ONE」は、オカムラが事業化を進めている、AIを搭載したロボットによる自律ピッキングとロボット単独では難しい作業を遠隔操作技術の活用により、人が倉庫から離れた場所でロボット操作を行い遠隔でピッキング作業を行うハイブリッド型の物流自動化ソリューションのこと。
