オカムラは2月27日、先進デジタル技術を活用してオフィス家具の配送業務を効率化するため、日立製作所と本格的な共創を開始したと発表した。
オカムラは製造した製品配送を自社で行っている。これまで経験やノウハウをもとに手作業でしていた業務を、日立の配送最適化サービス「Hitachi Digital Solution for Logistics(HDSL)」で自動化していく。
オカムラと日立が目指すのは、配送計画の自動立案、トラックへの製品の積み付け方法の自動計算、配送状況の動態管理(ドライバー業務の見える化)、の3点。
配送計画については、現場のノウハウに頼り、時間がかかっていた車両ごとの配送先・配送日時の割り付けや配送ルート策定などを、日立独自のアルゴリズムでデータ処理することで、高速で高精度な計画を自動立案する。
日々の出荷予定数量に応じた出荷の前倒しと、中継地に荷物が過剰にたまることを抑える出荷のバランスを判断する。
積み付けに関しては、これまで業務に慣れた担当者が決めていたトラックに製品を積む順番など、ノウハウを整理し、日立のアルゴリズムで自動計算。配送順や梱包形状などから積み付け方法の検討にかかっていた時間を短縮し、積載率も向上させる。
計算結果をタブレットなどの画面上に3D表示することで、配車担当者や現場の積み付け作業員が内容を確認できるようになる。
また、ドライバーの走行実績などを正確に記録する動態管理機能により、納品先での作業時間が明確になり、実態に沿った精度の高い配送計画の自動立案につなげる。
こうした連携によって、業務の自動化、効率化、最適化ができ、車両台数の削減や輸送費の抑制、CO2排出量の削減につなげるという。
今後、オカムラは、2025年12月に横浜物流センター(神奈川県横浜市)で「HDSL」の本格稼働を開始し、将来的にはオカムラの全国の物流センターに広げる計画。