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TDB/8月の食品値上げ642品目「物流費」要因が上昇

2024年07月31日/生産

帝国データバンク(TDB)は7月31日、2024年8月以降における食品の値上げ動向と展望・見通しについて調査結果を発表。8月の食品値上げは642品目で、「物流費」要因が上昇していることを明らかにした。

<月別値上げ品目数 推移(28か月推移・7月31日時点)>
0730tdb1 - TDB/8月の食品値上げ642品目「物流費」要因が上昇

調査結果によると、主要な食品メーカー195社における家庭用を中心とした8月の飲食料品値上げは642品目を数えた。値上げが一服傾向を迎えた前年同月(1197品目)に比べて555品目・46.4%減と、8か月連続で前年同月を下回っており、値上げ沈静化の傾向が続いている。また、値上げ1回あたりの平均値上げ率は8月単月で12%となり、2024年内では最も低い水準だった。

<値上げ要因の推移(品目数ベース)>
0730tdb2 - TDB/8月の食品値上げ642品目「物流費」要因が上昇

2024年の値上げ要因では、「物流費」の上昇による影響が広がりをみせている。24年(1-11月)に予定される値上げ品目のうち、「物流費」要因の値上げが品目数ベースで68.2%。前年の同時期(57.5%)に比べて上昇していることが分かった。

また急速に進んだ円安ドル高による輸入コスト増を背景に、「円安」要因の値上げは30.2%に達した。さらに要因として最も大きい「原材料高」は92.4%を占めており、特に春以降の値上げで原材料高の影響が広がった。猛暑や干ばつなど天候不順による不作の影響を受けた値上げが多く、なかでも「チョコレート」を使用する幅広い食品で大幅に価格を引き上げる動きが相次いでいる。

チョコレート製品の値上げは秋まで断続的に続き、アイス製品も順次値上げとなる見込み。

今後の見通しとしては、値上げから価格維持にシフトする動きも目立ち始めており「値上げの勢いは後退感もみられる」としている。

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