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霞ヶ関キャピタル/完全無人の冷凍自動倉庫が完成、短期小口の保管も可能に

2024年09月27日/物流施設

霞ヶ関キャピタルが完全無人化を実現した冷凍自動倉庫第1号「LOGI FLAG TECH 所沢I」(埼玉県)が完成し、9月27日に公開した。

「所沢IC」より約3kmの好立地で、延床面積は4792.09m2、約4200パレットを収納できる新鋭の倉庫だ。

<マイナス25℃、無人化した冷凍自動倉庫内>

<倉庫内のイメージ図>20240927kasumigaseki00 - 霞ヶ関キャピタル/完全無人の冷凍自動倉庫が完成、短期小口の保管も可能に

倉庫は2層になっており、吹き抜けの2階(通常の建物の2~4階に相当)がマイナス25℃の保管エリアとなっている。高効率で保管できる立体自動倉庫で、人が立ち入って作業をする必要がない。

さらに、新会社「X NETWORK」(クロスネットワーク)を立ち上げ、預けたい期間、必要なスペースだけスポットで借りられる冷凍保管サービスも10月中旬から始める。

中長期で固定期間借りる仕組みだけでなく、パレット単位で小ロットから預けられ、利用した分だけ支払えばよいプランを用意する。

<杉本亮 副社長 兼 X NETWORK社長>20240927kasumigaseki02 scaled - 霞ヶ関キャピタル/完全無人の冷凍自動倉庫が完成、短期小口の保管も可能に

X NETWORK社長を務める杉本亮 霞ヶ関キャピタル副社長は、「冷凍倉庫で働く人の厳しい環境をなんとかしたい、これは社会問題だと考え自動化した。自動化したからこそ、短期で小口の冷凍保管も依頼を受けられる」とこの倉庫の長所を挙げ、「今後、他社も冷凍倉庫開発に参入してくる中で差別化するなら自動化だと考えた」と話す。

今後も冷凍食品の需要が拡大するとみられる一方、おせちやクリスマスケーキなど繁忙期のある季節商品、移転や建て替えの際に生じる一時保管など、多様なニーズを見込む。

また、ノンフロンを採用したのは、いま2030年までのフロン規制に対応しておかなければ、非対応の冷凍倉庫が廃業や建て替えを迫られた際に供給不足が発生するとの見通しからだという。

<1階入出庫エリア。ここからマイナス25℃の上階へ>

建物内の1階は5℃に保たれたチルド庫で、人が作業するエリアとなっている。搬入された荷物は垂直搬送機で上階へ運ばれ、2階の冷凍自動倉庫で保管される。

<1階に設けたマイナス25℃の一時保管庫>DSC07635 scaled - 霞ヶ関キャピタル/完全無人の冷凍自動倉庫が完成、短期小口の保管も可能に

1階には、出荷直前までマイナス25℃の環境に置いておける一時保管庫も設けた。また、パレットは1100mm×1100mm規格を活用。今後はトラックからの荷下ろしや荷積み作業にかかる負荷についても改善に取り組んでいきたいという。

なお、リーシングに関しては、約4200パレットのうち半分をSBSゼンツウが使用する。残り半分は他の顧客や小口サービスに充てられるが、そこで発生する荷役業務は委託先のSBSゼンツウが担う形をとる。

霞ヶ関キャピタルとしては、「所沢I」を皮切りに、さらに冷凍自動倉庫を展開していく姿勢だ。

<「LOGI FLAG TECH 所沢I」外観>20240927kasumigaseki01 - 霞ヶ関キャピタル/完全無人の冷凍自動倉庫が完成、短期小口の保管も可能に

■倉庫概要
物件名:LOGI FLAG TECH 所沢I
所在地:埼玉県入間郡三芳町竹間沢東13-6
交通:関越自動車道「所沢IC」より約3km
東武東上線「柳瀬川駅」より約1.2km
テナント名:X NETWORK
延床面積:9621.97m2
敷地面積:4792.09m2
構造:鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)地上2階建
スペック:冷凍自動倉庫(4190パレット収納可)、ノンフロン(自然冷媒)採用、太陽光パネル設置
評価認証:CASBEE建築評価認証Aランク取得
BELS認証(ZEB Ready)取得

霞ケ関キャピタル/名古屋で冷凍自動倉庫の開発プロジェクト始動

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