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日本郵船ほか/液化CO2の常温昇圧輸送向けカーゴタンク生産に目途

2024年12月03日/SCM・経営

日本郵船とそのグループ会社であるKnutsen NYK Carbon Carriers AS(KNCC)、JFE商事は12月3日、液化CO2の常温昇圧(EP)輸送向けカーゴタンクの生産体制確立に向け目途をつけたと発表した。

<アジア・オセアニア地区におけるJFE商事の鋼材取扱い営業拠点>
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LCO2のEP輸送には、LCO2輸送船カーゴタンクおよび陸上での一時貯蔵タンク「LCO2-EP Cargo Tank」が必要となる。この材料となる鋼材の生産設備、生産能力の把握、製造コストの算出が完了し、アジア域内における鋼材の安定供給に目途をつけたという。

タンクの材料には汎用性の高い炭素鋼を使用しており、既存の大径鋼管製造設備を活用し、機械による自動溶接で生産ができるため、大規模な製造供給体制を短納期かつ低コストで構築することが可能だという。

3社は、2024年3月に締結したLCO2の回収・貯留(CCS)に関する戦略的パートナーシップの覚書に基づき、本タンクの安定かつ大量供給網の構築に向け、今後も検討を進めていくとしている。

<CCSバリューチェーンのイメージ図>
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■各社の役割

会社名 役割
日本郵船 総合物流事業を国内外で展開する実績をもとに、本タンクの輸送をはじめとするCCS事業サプライチェーン全体を検討。LCO2輸送船の検討および海上輸送のコスト、運航シミュレーションを実施し、CCSバリューチェーンの実現性について検討を行う。
KNCC 日本郵船のグループ会社で、低温低圧(LP)、中温中圧(MP)、常温昇圧(EP)輸送を提供し、自社で設計・特許出願済みの本タンクを使用した常温昇圧方式でのLCO2輸送に関する技術を有する。LCO2輸送船の検討および海上輸送のコスト、運航シミュレーションを実施し、CCSバリューチェーンの実現性検討を行う。
JFE商事 JFEグループの中核商社として鉄鋼周辺ビジネスに関する知見と国内外ネットワークを活かし、本タンク製造に必要な鋼材を供給し、サプライチェーン構築に貢献。

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