LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





日本郵船、JFE商事ほか/液化CO2の常温昇圧輸送のカーゴタンク生産体制確立

2024年12月05日/3PL・物流企業

PR記事

日本郵船とそのグループ会社のKnutsen NYK Carbon Carriers AS (クヌッツェン・エヌワイケイ・カーボン・キャリアーズ「KNCC社」)、JFE商事は12月5日、液化二酸化炭素(LCO2)の常温昇圧(EP)輸送時に必要となるLCO2輸送船カーゴタンクおよび陸上での一時貯蔵タンク「LCO2-EP Cargo Tank」の材料となる鋼材の生産設備と生産能力の把握、 製造コストの算出を完了させ、アジア域内における鋼材の安定供給にめどをつけたと発表した。

<JFE商事の鋼材取り扱い営業拠点(アジア・オセアニア地区)>
20241205nyk1 - 日本郵船、JFE商事ほか/液化CO2の常温昇圧輸送のカーゴタンク生産体制確立

3社は、本年3月に締結したLCO2の回収・貯留(CCS)に関する戦略的パートナーシップの覚書に基づき、本タンクの安定かつ大量供給網の構築に向けた検討を進めてきた。引き続き、CCS事業の早期の社会実装に向けてさらなる検討を進める。

本タンクは、常温昇圧方式「LCO2―EPシステム」で使用されるLCO2輸送船カーゴタンクと陸上一時貯蔵タンク。材料には汎用性の高い炭素鋼を使用しており、既存の大径鋼管製造設備を活用し、機械による自動溶接で生産ができるため、大規模な製造供給体制を短納期かつ低コストで構築することが可能。

<CCSバリューチェーンのイメージ図>
20241205nyk2 - 日本郵船、JFE商事ほか/液化CO2の常温昇圧輸送のカーゴタンク生産体制確立

各社の役割は、日本郵船が総合物流事業を国内外で展開する実績をもとに、本タンクの輸送をはじめとするCCS事業サプライチェーン全体を検討する。またLCO2輸送船の検討および海上輸送のコスト、運航シミュレーションを実施し、CCSバリューチェーンの実現性について検討を行う。

KNCCは、日本郵船のグループ会社で、低温低圧(LP)、中温中圧(MP)、常温昇圧(EP)輸送を提供し、自社で設計・特許出願済みの本タンクを使用した常温昇圧方式でのLCO2輸送に関する技術を有している。LCO2輸送船の検討および海上輸送のコスト、運航シミュレーションを実施し、CCSバリューチェーンの実現性検討を行う。

JFE商事は、JFEグループの中核商社として鉄鋼周辺ビジネスに関する知見と国内外ネットワークを活かし、本タンク製造に必要な鋼材を供給し、サプライチェーン構築に貢献する。

日本郵船ほか/液化CO2の常温昇圧輸送向けカーゴタンク生産に目途

関連記事

3PL・物流企業に関する最新ニュース

最新ニュース