商船三井は1月20日、中南米地域を対象とする森林ファンド、The Reforestation Fund I, LP(TRF)への2500万ドルの出資に関する契約を昨年12月に締結したと発表した。
ネットゼロ・エミッション達成に向け、ネガティブ・エミッション(大気中のCO2除去)に寄与する取り組みを進める。
TRFは、米国での森林管理ファンドや中南米地域での商業植林ファンドの運用実績を有するBTG Pactual Timberland Investment Group, LLC (ビーティージー パクチュアル ティンバーランド インベストメント グループ)が運営しており、南米の放牧地における木材生産を目的とした商業植林と原生樹種森林の再生・保全によってカーボンクレジット発行を行う森林ファンド。
本ファンドでは、国際的な環境 NGOである Conservation Internationalが事業の説明責任や社会影響に関するアドバイスを行うことで、地域雇用や教育機会の創出、生物多様性の保全や水環境の改善などコベネフィット(共通便益)を生み出し、持続可能な森林経営が行われる。
またプロジェクトから発行されるCO2除去系カーボンクレジットは米国の大手環境先進企業などもその質を評価し、本ファンドから発行されるカーボンクレジットの購買契約締結を発表している。
本ファンドには世界各国の出資者が参加しているが、商船三井はアジア域で初の参画事業会社となる。ファンドを通して獲得する質の高いCO2除去クレジットは、同社が掲げる「商船三井グループ 環境ビジョン2.2 」の「2030年までに累計220万トンのCO2除去に貢献する」というマイルストーンにも貢献する。
今後も国内外の様々な組織とパートナーシップを構築しながら、目標達成に向け戦略的かつ多様な手法でCO2除去を進めていく方針であり、社会全体のネガティブ・エミッションの普及・拡大に努めるとしている。
■ファンド概要
名称:The Reforestation Fund I, LP
所在地:カナダ
運営者:BTG Pactual Timberland Investment Group, LLC(以下、TIG)
目的:商業植林と原生樹種森林の再生・保全による経済的価値創出と地域住民への還元
投資対象地域:中南米地域(ブラジル、ウルグアイ、チリ、パラグアイ、コロンビアほか)
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