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佐川急便、ミズノ/完全循環型リサイクルによるユニフォームのトライアル運用を開始

2025年06月09日/3PL・物流企業

佐川急便と、ミズノおよび、帝人フロンティアは6月9日、サステナブルな社会の実現に向け、佐川急便の使用済みユニフォームを新たなユニフォームへと循環させる「資源循環スキーム」のトライアル運用を開始したと発表した。

<3社で取り組む循環型リサイクルのイメージ図>
20250609sagawamizuno - 佐川急便、ミズノ/完全循環型リサイクルによるユニフォームのトライアル運用を開始

この取り組みは、佐川急便の「環境理念・環境方針」に基づく3R(リデュース・リユース・リサイクル)活動の長年の取り組みと、ミズノが有する製品設計や広域認定事業者としてのノウハウ、および帝人フロンティアが長年培ってきたポリエステルリサイクルや素材開発の技術力、資源循環の取り組みの知見を活用し、後の本格展開に向けた実証段階として位置づけている。

このトライアル運用は、佐川急便が、ユニフォームを環境に配慮した仕様に変更するとともに、使用済みポロシャツユニフォームの安定的供給の検討を実施。また、着用状況や着心地、機能性などについてのフィードバックも実施する。

ミズノは、長年供給してきた佐川急便のポロシャツユニフォームの副資材も含め、リサイクルしやすいよう100%ポリエステル製とし、リサイクル素材を使用した製品設計、機能性のアップデートを行うとともに、使用済みポロシャツユニフォームの回収の効率化を図っていく。

帝人フロンティアは、佐川急便の使用済みユニフォーム向けにリサイクル素材を提供し、回収された使用済みユニフォームをケミカルリサイクルによって、リサイクルポリエステル原料へと再資源化する。さらに効率の良い繊維to繊維システム構築の検討と、リサイクル素材を使用した高機能素材の開発を行う。 

なお、欧州各国では2020年以降、アパレルの売れ残り商品の廃棄が禁止され、再利用やリサイクル、または寄付することが法的に義務付けられるなど、すでに海外では繊維産業を循環型に変革させる方針が進んでいる。一方、2022年の日本国内で年間に廃棄される衣類の量は約48.5万トンと依然多く、現在は経済産業省が中心となり、繊維製品の再資源化の仕組み作りを急いでいる状況だ。

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