シャープは9月2日、物流倉庫において既存の設備を活用してGTP(Goods to Person)方式の搬送システムが導入できる「スリムスタッカー・ロボットストレージシステム」を開発したと発表した。
<システム全体(左)とスリムスタッカー搬送ロボット(イメージ)>
人手不足を背景に物流倉庫では、DXやロボット活用による省人化・自動化へのニーズが高まっている。GTP方式はロボットがピッキング作業者のもとへ品物を運ぶ仕組みで、大幅な作業効率化が期待されている。
その一方、GTP方式のシステム導入は既存の設備を一時撤去したうえで搬送システムを設置する必要があり、その間、稼働できないことが課題となっていた。
今回開発した「スリムスタッカー・ロボットストレージシステム」は、商品保管棚など既存の設備を活用し、倉庫の稼働を続けながら設置できるのが特徴だ。
搬送ロボットは倉庫内を回り、内蔵の移載アームが商品保管棚から必要な商品をピッキングし、作業者のもとへ搬送する。収納棚を切り離せる新機構を採用することで、収納棚ごとピッキング作業者に受け渡すことも可能。
また幅700mmのスリムな設計により、一般的な倉庫の通路(900mm~)をそのまま通行でき、小規模な倉庫や天井高の低い倉庫でも導入しやすいという。
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