ギオンとアサヒロジスティクスは10月30日、物流企業2社による共同勉強会「他流試合」を開催した。
2社は、ともに食品物流を主領域とする競合企業。そのような関係でありながら、互いのノウハウや現場の知恵を持ち寄り、率直な情報交換を行う機会は非常に珍しいもの。
今回のテーマは「物流業界で本格化している人手不足に対して、どのように人材確保・定着を促進するか。また働きやすい環境づくりをどうするか」について。
参加したのは、両社合わせて約39名の中堅社員。グループに分かれ、それぞれの現場感を持ち寄りながら議論を行った。議論はどのグループも白熱し、立場や会社の違いを超えて、課題と改善案が次々と挙がった。
Aグループでは、新規雇用の定着と業務効率の向上のため、教育と評価、人間関係に焦点を当てた提案を行った。具体的な内容は作業の標準化、コミュニケーションの強化、未経験者の受け入れ態勢の整備などを挙げた。
Gグループでは、「女性が働きたい職場づくり」をテーマに掲げ、多様な人材、特に女性の定着を推進するための具体的な環境整備案を発表。「時短勤務の導入」、「事業所内保育所の設置」、「柔軟な勤務体制の整備」、「福利厚生の拡充」、「過ごしやすい職場環境づくり」などを提案している。
他のグループからも多彩な提案が生まれたが、「柔軟な勤務制度(短時間・タイミーなどのスポットワーク拡充)」、「評価の見える化」、「女性・多様な人材が働きやすい職場づくり」といった現場からのリアルな課題意識を背景にした議論が目立った。

