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ニチレイロジ/完全予約制開始でトラック待機時間2時間以上が30分

2022年03月31日/3PL・物流企業

ニチレイロジグループは3月31日、「トラックドライバー2024年問題」の要因の一つであるトラック待機問題の緩和・解消を図るため、「トラックバース予約システム」を利用し、国内30拠点での入庫車両接車時間の完全予約制を開始したと発表した。

<導入前後の物流センター周辺の待機車両状況>
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同社グループが利用拡大を推進しているこのシステムは、物流センターごとに設定された時間帯別の接車可能枠に対して、トラック側(荷主や運送会社)が入庫希望時間を予約できる仕組みで、順番確保のための待機が不要になる。あわせて、トラック側から積荷明細(運送依頼書や送り状など)を物流センター側へ事前に送付することで、これまでトラック到着後に行っていた運送会社やオーダーの照合を前もって実施できるようになり、到着からトラックバースへの誘導をスムーズに行うことが可能になる。

このシステムが安定稼働済みの物流センターでは、完全予約制導入前は約7割の車両に2時間以上の待機が発生していたが、導入後は9割以上の車両の待機時間を30分以内に短縮することができた。あわせて、深夜・早朝時間帯の待機車両の削減、物流センター周辺における駐車車両の削減、そしてバース接車時間の確認連絡が減少したことにより受付事務の負荷軽減にも効果が出ている。

なお、トラック待機問題とは、乗務員が物流センターで荷下ろしや積込を行うまでに長時間待機・拘束されている問題のことで、社会的な課題となっている。物流センターに到着した順番で入出庫対応をしていることが一因であり、乗務員は少しでも早い順番を確保しようと物流センターの営業開始時間より前に到着するため、長時間の待機が発生している。一方、物流センター側では、トラックバースが限られていることもあり、朝方など到着車両が集中する時間帯には車両台数が入出庫作業の処理能力を超えてしまうため、待機車両の発生につながっている。

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