小林製薬は8月22日、米国ジョージア州に有する100%子会社、小林アメリカ マニュファクチュアリング エルエルシー(KAM)の生産エリア、および隣接する小林ヘルスケア インターナショナル インコーポレーティッド(KHI)の営業倉庫エリアの拡張建設を完了したと発表した。2025年度中に順次稼働を予定している。
小林製薬では海外事業の売上の約半分を米国が占めている。一方、主力製品の「カイロ(ハンドウォーマー)」は日本と比べて米国での認知度が低いことから、配荷チャネルを増やし新製品開発を推進するなど、市場拡大を図ってきた。
また米国内の将来的な製造現場における人手不足や人件費高騰に対応するため、人手に極力頼らない生産・出荷フローを構築する必要があった。
今回、米国カイロ売上成長を見据えて実施したKAMの生産エリア拡張により、カイロの生産能力は、将来的に現在の最大2倍程度まで対応可能となる。
またKHIの営業倉庫エリア拡張により、KAMの生産エリアと営業倉庫エリアが直結し構内物流の自動化を実現。生産ラインから保管・出荷までシームレスなデータ管理を行うことで高精度な在庫マネジメントが可能となる。
■拡張建屋の概要(既存建屋含む)
建設地:245 Kraft Drive, Dalton, GA
延床面積:4万3840m2
建築面積:3万8345m2
投資規模:約80億円
生産エリア(KAM)全体の生産能力(1年間の生産個数):約1.5~2.5億個
主な生産品目(KAM):ハンドウォーマー(カイロ)、メガネ拭き、一般用医薬品
拡張建屋竣工:2025年8月12日
稼働開始:2025年度中に順次開始
小林製薬/消臭元スプレーなど50品を最大20%値上げ、物流費も要因に