GROUNDは8月27日から同社のR&Dセンター「playGROUND」にロボティックピッキング「SuperPick」を設置し、本格的なデモンストレーションを開始している。
<「SuperPick」動画1>
<「SuperPick」動画2>
<「SuperPick」デモ風景>

<上方にある3か所のカメラ>

<特殊素材で作られたハンド>

GROUNDは、AGVのバトラーに始まり、最近ではAMRの展開に続いてロボティックピッキングソリューション「SuperPick」の販売を始めている。米国では、既に食品製造業や自動車部品工場などで、実際に稼働しており、日本ではGROUNDが独占販売権を有した形で展開を進めている。
「SuperPick」を、まずは物流・流通業界の関係者に見てもらうために、デモの場所を千葉県市川市にある「DPL市川」内の「playGROUND」に設置。日本国内のさまざまな物流施設において最適な稼働ができるよう、作業オペレーションを交えた多面的なシミュレーション実験を行っている。
「SuperPick」の大きな特長は重さ、素材、形が異なる物や精度を求められるさまざまな物品を傷つけることなくピックアップできることだ。米国で特許を取得している特殊素材で作られたハンドは、-10℃〜65℃の耐熱性があり、物品の重さ(2.27kgまで)、素材、形を問わず、物品に傷をつけることなくピックアップすることが可能。
また、上方に取り付けられたカメラとハンド部分のカメラにより、画像認識し、精度を高めたピッキングが可能となっている。
現在、使用している産業用ロボットのハンド部にも着脱可能で、導入工事が簡易で、各部品をモジュール単位で交換ができるため、ダウンタイムを最小限に抑えられる。デモ機に使われている産業用ロボットはファナック社製だった。
< 「SuperPick」 の販促に力を注ぐ北野峰陽セールス3部部長(左)とバヂアン アリウヌ技術担当>

GROUNDの北野峰陽セールス3部部長とバヂアン アリウヌ技術担当は「やはり一番の特徴は何でもつかめることですね。たまごなどを掴むことはもちろん、ピンポン玉をつかんで落として再度キャッチすることもできます。シールのような薄いものも、吸着して移動できます。3PL企業、物流事業者がメインターゲットですが、国内のマテハン機器メーカーとのコラボレーションも積極的に図っていきたいと思っています。当初、2019年度内に10社に導入という目標を掲げていました。すでに、数社がこのデモ機でさまざまなシミュレーションを行っていますが、他社製品で実現できなかったことができるということで、さらに多面的なシミュレーション実験を行っています」と話した。
なお、GROUNDのR&Dセンター「playGROUND」は、物流・流通業界向けロボットの実証実験をはじめ、物流オペレーションの研究・開発を行うことにより、物流テクノロジーの早期実用化や最適化を目的に設立されたもの。
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