DroneFutureAviation(DFA)は10月29日、ドイツのフランクフルト空港において、空港運営会社のフラポート社と共同で、独占取扱権を有する陸上用配送ロボット「YAPE」による配送実験を行ったと発表した。
<YAPEのボックスに荷物を置く乗客>
実証実験では、YAPEを空港のトランジットエリアに5日間配備し、乗客のゲートまでのアテンドと手荷物の配送支援を行った。
第一フェーズでは、スマートフォンのアプリを使用したロボットとのコミュニケーションについて検証。乗客は手荷物をロボットのボックスに置き、YAPEが離陸ターミナルまで案内した。次の段階では、YAPEが乗客と音声によるコミュニケーションを行う予定だ。
この実験は、YAPEの空港での利便性・安全性・有用性・発展性を確認し、空港運営会社のフラポート社におけるサービス品質向上に寄与するための第一歩として実施したもの。フラポート社の空港オペレーターの経験を向上させると同時に、スタッフの作業負荷を軽減する新しい方法を模索することを目指している。
YAPEは、イタリアのハイテクメーカーe-Noviaの子会社であるYapeによって開発された最新AIを搭載した配送ロボットで、時速6kmで最大30kgの荷物を運搬可能。日本でも日本郵便や慶應義塾大などと共同で実験を複数回行なっており、今後のテスト結果を検討し、YAPEのフランクフルト空港でのサービス展開を予定している。
e-NoviaのVincenzo RussiCEOは、「当社は日本と米国での実証実験の後、大規模な流通システムを持つ大手物流会社と協力し、空港物流を担うべく事業を展開している。e-Noviaは、スマートモビリティを活用したラストワンマイル配送のための新しいソリューションをすでに開発している」とコメントした。