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DHL/上海に北アジア・ハブを開設

2007年11月30日/物流施設

DHLは11月29日、中国・上海でDHLエキスプレスの北アジア・ハブを開設すると発表した。北アジア地区を対象に、上海浦東国際空港に設置。地区内の接続、欧米との大陸間のリンクを強化するもので、投資額は1億7500万米ドル。アジア太平洋地区で過去数年間に投資した総額は22億米ドル超になるという。

北アジア・ハブは2010年下半期に完成する見通しで、アジア太平洋地区間や国際間の貿易の拡大に対応し「中国・北アジア地区におけるDHLのマーケットリーダーとしての地位を強化する」としている。香港のセントラル・アジア・ハブやバンコク、仁川、シンガポール、シドニーのハブを補完し、これら6か所のハブとアジア太平洋地区に戦略的に配置された約50か所のゲートウェイを結ぶことで、地区内外で最も広範なネットワークインフラを提供できるとしている。

上海浦東国際空港の西貨物処理エリアに建設中の第3滑走路に隣接するエアサイドに開設する計画で、総敷地面積は8万8000㎡、延床面積は5万5000㎡で、危機管理の中枢となる「クオリティ・コントロール・センター(QCC)」など、最新の機能を備える。DHLのQCCは24時間稼働し、アジア太平洋地区内、各国のクオリティ・コントロール・センターのネットワークにより、DHLが取り扱う全ての航空・陸上貨物の状況を監視。

また、北アジア・ハブは最先端の貨物自動仕分けシステムも導入し、オペレーション能力を最大化して、貨物処理の効率向上とスピードアップを図り、製品の市場投入までの時間を短縮する。1時間あたりの貨物処理能力は、貨物で最大2万件、書類も最大2万通となる。

同社では「北アジア・ハブの設立により、北アジア全域における輸送時間が改善され、特に揚子江デルタを拠点とする利用者に対するメリットが拡大される」としている。上海浦東国際空港との空路の接続がスムーズになるため、地区内、国際間のフライトを一層活用することができるようになり、配達時間保証サービスである「DHL朝一便」のサービス対象都市を北アジアの主要都市へ拡大するなど、柔軟性も増すことができるという。

現在、DHLは中国で毎週500便以上の民間航空機、貨物専用機を利用。アジア太平洋地区では20機以上の貨物専用機により、16の国・地域で30を超える仕向地にサービスを行っているほか、毎日800便以上の民間航空機を利用している。

今年、DHLはグローバルな航空戦略を強化する目的で、2件の戦略的パートナーシップを締結しており「長期的な航空輸送能力を確保し、大幅な拡大が見込まれるアジア太平洋地区と、欧州・米国間の貨物スペースに対する需要を満たすことが可能になるとしている。

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