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アイ・ロジスティクス/顧客の海上輸送シフトが打撃、減収減益

2008年08月01日/決算

アイ・ロジスティクスの2009年3月期第1四半期決算は、売上高が139億6400万円(前年同期比9.9%減)、営業利益が2億2200万円(50.4%減)、経常利益が3億600万円(38.4%減)、当期利益は1億1000万円(54.8%減)と減益幅の大きい内容となった。

海上貨物取扱事業では、中東、中央アジア、アフリカ向けなどの建設機械・プラント設備などが堅調さを維持。輸入貨物は中国からの機械部品などが堅調に推移した反面、住宅用建材が踊り場を迎えているため、売上高は64億900万円(4.6%増)となった。

航空貨物取扱事業は、チャーター便を運行するなど中東向けは好調だったが、アジア向け半導体製造装置の大型案件が減少。また輸入貨物の海上輸送へのシフト傾向などもあり中国、欧州からの衣料品の取扱いが低水準に終わった。

さらに、燃料サーチャージ高騰の影響と見られる海上輸送シフトなどの影響により、全体的に取扱いが減少。他社との共同混載を開始するなど競争力の強化に取り組んだが、売上高は大きく減少し、27億5900万円(33.0%減)だった。その他の事業は、7億5800万円(5.2%減)だった。これらを総合した国際物流事業の売上高は99億27百万円(10.1%減)となり、営業利益は2億5000万円に終わった。

国内物流事業の部門別概況では、倉庫事業の売上高が10億4400万円(6.3%増)を確保。普通倉庫の医薬部外品や飲料などの取扱いがほぼ前年の水準を保ったこと、冷蔵倉庫事業で1棟を不動産賃貸事業から業態を変更した効果などで増収となった。

引越などを取り扱う運送取扱事業では、個人向け引越が国内外で堅調だった反面、景況感の低下から大型の事務所移転案件が減少。売上高は10億7900万円(11.6%減)と低空飛行となった。配送センター事業では、コンビニエンス・ストア向けのアイスクリームなどの荷動きが好調だったものの、一部医薬品センターで契約を終了した荷主が見られたことなどで、取扱いが減少。売上高は15億200万円(12.3%減)とこちらも低水準だった。

不動産賃貸事業は、昨年9月の福住倉庫売却、冷蔵倉庫の1棟を冷蔵倉庫事業に変更したことなどで低調に推移。最も減収の規模が大きく売上高は1億4900万円(36.2%減)だった。

地域別の拠点動向では、国内の売上高が最も大きく、売上高119億3800万円、営業利益2億9000万円を確保。次に好調だったのがアジア地域。上海拠点で設備機械などの海上貨物の取扱いが増加したほか、バンコク拠点などで高速道路設備の海上輸送を受注。売上高は11億7100万円、営業利益は4100万円を確保した。

欧米拠点では、北米地域で航空機部品の輸出、ソーラーパネル製造装置の三国間輸送が好調に推移。反面、海上貨物でプロジェクト案件の小口化傾向が見られ、全体的に低調に推移。為替変動の影響もあり、売上高は6億7700万円、営業利益は900万円。

全拠点中最も低調だったのが欧州で、デュッセルドルフ拠点ではプラント設備・鋼材など海上貨物の輸送案件が大幅に減少。ミラノ拠点では、繊維ブランド品などの輸出がほぼ前年並みに推移。ロンドン拠点では、主要代理店業務の取扱いが低下したため減収となり、これらの要因で欧州地域の売上高は1億7700万円、営業利益は200万円で終わった。

通期の業績予測は、4月30日の公表から変更はなく、売上高600億円、営業利益18億円、経常利益20億円、当期利益11億円を見込んでいる。

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