LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

日通総研/2008年度の国内貨物輸送3.3%減

2008年10月17日/調査・統計

日通総合研究所は10月16日、2008年度経済・貨物輸送の見通しを発表した。

見通しによると2008年度の国内貨物輸送は、全品類とも前年度水準を下回り、総輸送量は3.3%減と低迷を予測している。消費関連貨物は、個人消費に大幅な減速が見込まれることに加え、前年度における増加の反動もあって、2%台半ばのマイナス。

生産関連貨物は、設備投資が小幅ながら引き続き水面下の動きとなるほか、鉱工業生産もマイナスに反転するとみられることから、一般機械にブレーキがかかるほか、鉄鋼、化学製品、石油製品にも低調な動きが予測され、トータルでは3%弱のマイナス。

建設関連貨物は、公共投資の減少幅が拡大することに加え、マンションや住宅の建設需要にも回復が期待できないことから、建設関連貨物も4%程度のマイナス。

輸送機関別にみると、国内航空は統計上の特殊要因に伴い6%台の増加が見込まれるが、それ以外の機関は低迷が予測される。JRは、コンテナが小幅増となる一方で、車扱の不振により2%近いマイナスとなり、営業用自動車も全品類に低調な動きが見込まれることから、3%近いマイナス。

内航海運は、羽田空港第4滑走路建設向けの土砂輸送の本格化という追い風はあるものの、輸送量をプラスに押し上げるまでには至らないものとみた。また、自家用自動車やその他の鉄道も、主力貨物の不振を受けてそれぞれ低調に推移。

国際貨物輸送では、2008年度の外貿コンテナ貨物(主要9港)の輸出は、世界的な景気減速を反映して増勢の鈍化が避けられない。新興国向けは着実な荷動きとなるものの、米国向けは米国の景気低迷が長引くことから、自動車部品などの機械機器類をはじめとしてマイナスでの推移を予測している。

中国向けも、米国景気の影響を受け中国の鉱工業生産鈍化に伴い、夏場以降機械機器類などの中間財が伸び悩むことから、年度全体では2.8%増にとどまる。

輸入は、物価上昇の影響により個人消費低迷が色濃く、食料品、衣料品などの消費財は水面下の動きを余儀なくされ、とくに中国からの食料品輸入は、食の安全の問題が尾を引き、大幅減になるものと見込まれる。

また、設備投資に力強さがないことを受け、機械機器類も伸び悩む展開となることから、年度全体では0.8%減と7年ぶりのマイナス。

2008年度の国際航空の輸出は、自動車部品は、年内は大幅減が続き、アジア線もIT関連貨物が調整局面を脱して下期は緩やかながら増加基調が期待されるものの、好調に推移していた自動車部品は夏場以降マイナスに転じる。こうしたことから、年度全体では2.7%減と減少幅は拡大する。

輸入は、個人消費の低迷を背景に、主力である食料品、衣料品などの消費財は年間を通じて低調な荷動きで、生鮮貨物を含む食料品は不振から脱することは期待薄で、IT関連貨物などの機械機器類も、盛り上がりに欠けることから、4.9%減と引き続きマイナス基調。

関連記事

調査・統計に関する最新ニュース

最新ニュース