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日通総研/2009年の国内総輸送量は7%減

2009年03月26日/調査・統計

日通総合研究所は3月25日、改訂版「2009年度の経済と貨物輸送の見通し」を発表した。その概要によると、今年の国内貨物輸送は2008年度の6.8%減に続き7.0%減と2年連続で前年実績割れとなることが見通されている。

国内貨物輸送量を品目別に見ると、消費関連貨物は日用品などを中心に6%台半ばの減少となる。生産関連貨物では鉱工業生産が一層落ち込むため、機械・機械部品や鉄鋼は2桁台の減少となるほか、化学製品、石油製品、紙・パルプも低調に推移。生産関連貨物全体では約15%の減少が見通されている。建設関連貨物は、公共投資が増加傾向となることから1%程度の小幅な落ち込みにとどまる模様。

トラック、鉄道などの輸送機関別では、全機関とも大幅な減少が予測されている。特にJRは、コンテナが2桁台の減少となる見込みで11.5%減と全機関中最大の下落が予想される。国内航空各社も、需要低迷とトラック回帰の動きが見込まれ、8.4%減と低迷する。内航海運は、羽田空港第4滑走路建設の土砂輸送という大型案件があるものの、主力の石油製品や鉄鋼などが低迷しているため7.1%減と予測される。営業用自動車は、消費関連・生産関連貨物の停滞に伴い、6.7%減と6%台の減少となる模様。

一方、国際貨物輸送は、2009年度の外貿コンテナ貨物(主要9港)の輸出は、夏場以降に中国や新興国向け貨物を中心に回復傾向と予想されるが、上期は30%超の減少が見込まれる。下期は、10-12月期に減少幅が縮小するが増加に転ずるのは1-3月期になってからと予想されている。年度全体では19.6%減と過去最大の減少となる。

輸入は、主力貨物の食品、衣料品などの消費財のほか、機械・機器類も年間を通じて減少基調で推移することから、年度全体では3年連続の減少となる8.4%減となり、輸出と同様に減少幅は過去最大になると予測される。

国際航空の輸出は、外需の持ち直しがあまり見込めないことから、3路線とも年間を通じ減少傾向となる見通し。自動車部品は米国の自動車需要低迷が長引くこともあり、回復は遅れる模様。半導体なども増加に転ずるのは1-3月期以降と見られる。

年度全体では32.8%減と前年度以上の大幅減を予測。輸入は、生鮮貨物に持ち直しの兆しが見られるが、増加までには至らず食料品や衣料品、IT関連貨物なども低迷し、年度全体では20.2%減となり、5年連続の減少になると見込まれる。

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