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日通総研/2010年度の国内貨物総輸送量は2.8%減

2010年03月29日/調査・統計

日通総合研究所は3月26日、「2010年度の経済と貨物輸送の見通し」の改訂版を発表した。

それによると、2010年度の国内貨物総輸送量は、内需に力強い回復が見込めず2.8%減と11年連続で減少する見通し。消費関連貨物は、個人消費の増勢が若干強まることと、前年度の減少の反動もあり0.9%増と小幅ながら増加となる。生産関連貨物は、設備投資や鉱工業生産が増加するため、化学製品には比較的堅調な動きが見込まれる。
 
輸送機関別の動向では、JRはコンテナに6%台の増加が期待される一方、石油需要の低迷で、車扱は水面下の動きが予測されるため全体では5年ぶりに増加するが、その幅は3.3%増にとどまる模様。営業用自動車は消費関連、生産関連貨物に1~2%台の増加が見込まれるが、建設関連貨物の不調で0.6%程度の増加にとどまる。

国内航空は、前年度の大幅減の反動と、国際貨物の転送需要の増加を受けて4.2%増と堅調に推移する。一方、自家用自動車は、建設関連貨物の停滞などで7.7%減。内航海運も、建設関連貨物の減少と主力の石油製品に持ち直しが期待できず、4.4%減の見通し。その他の鉄道も石灰石や石油製品の不振から4.0%減と減少が継続する。

国際貨物輸送の動向では、外貿コンテナ貨物(主要9港)の輸出は、2009年10~12月期から中国などアジア向け貨物が急速に回復しており、欧米向け貨物も立ち直る傾向が現れている。2010年度もアジア向けが牽引役となり、自動車部品、電気機械、化学製品などが回復すると見られる。

年度後半には13.9%増と2007年度の水準に戻る模様。輸入は、設備投資のプラス成長を反映し、2009年度に大幅に落ち込んだ機械機器が持ち直して、消費財も着実な荷動きが期待されることから、9.4%増となる。

2010年度の国際航空の輸出は、2009年度10~12月期から急速に回復している自動車部品やアジア向けIT関連貨物などの盛り返しで、年度全体では17.8%増となる。輸入は、2009年度の大幅減の反動もあってIT関連貨物など機械機器は増加し、消費財も衣料品を中心に底堅く推移するため、10.3%増となると見られる。

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