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ニチレイ/低温物流事業の売上高4.3%増、営業利益3.6%増

2009年02月04日/決算

ニチレイが2月3日に発表した2009年3月期第3四半期決算で、低温物流事業は売上高1097億9800万円(前年同期比4.3%増)で、営業利益は74億6200万円(3.6%増)と堅調だった。

低温物流事業は、各部門で増収となり、国内の燃油高騰によるコストアップや新物流センター稼働初期費用負担を好調な海外事業がカバーし、低温物流事業全体の営業利益は前期を上回った。

各部門では、物流ネットワークがスーパーマーケットの物流センター業務や百貨店物流業務などの既存事業が順調に推移、前年度に新たに開始したコンビニエンスストア店舗配送業務や青果センター業務が増収に寄与した。しかし、新規業務を軌道に乗せるための初期費用、燃油サーチャージ負担によるコスト増加、第3四半期の急激な荷動きの鈍化などの影響により営業利益は前期を下回り、売上高552億4500万円(2.5%増)、営業利益17億5000万円(9.8%減)となった。

地域保管は、業界を上回る在庫水準を維持、前年度と今年度に稼働した新物流センターが増収に寄与し、一方、新物流センターの稼働に伴う初期費用負担や関西地区において老朽化物流センターの一部を閉鎖した影響などにより営業利益は前期を下回り、売上高357億8300万円(4.5%増)、営業利益42億8000万円(1.1%減)だった。

海外は、欧州(オランダ・ドイツ・ポーランド)地域で果汁の取扱いが減少したものの、ブラジルからのチキン搬入量が増加したことなどにより、保管・運送事業ともに前年度からの好調を維持し増収増益で、中国(上海)もコンビニエンスストア店舗配送業務および外食産業(日系企業)などの配送業務の取扱いが伸長し増収となり、売上高は177億6400万円(8.9%増)。

また、前年度に実施したセンター集約効果が利益率の改善に寄与し、営業利益が16億3800万円(40.8%減)と好調だった。

エンジニアリングは売上高10億500万円(26.1%増)、営業利益4100万円(前年同期は1億2400万円の営業損失)。

今後の見通しでは、物流ネットワーク事業は、新たな業態への取組みや地域保管事業の冷蔵倉庫との連携強化による運送事業の拡大を軸に増収となるものの、荷動きの鈍化による取扱いの減少が懸念材料。

地域保管事業は、新物流センターの稼働などにより第4四半期も増収が見込まれるものの、電力料の上昇や老朽化施設のスクラップアンドビルドに伴う設備維持コストの増加などにより営業利益は前期を若干下回る見通し。

海外事業は、欧州地域の景気後退やユーロ安が懸念されるものの比較的好調に推移している。

このため、通期の業績は、低温物流事業は売上高1447億円、営業利益85億円を見込んでいる。

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