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ニチレイ/欧州での物流事業が好調

2008年10月29日/決算

ニチレイが10月28日に発表した2009年3月期中間決算によると、鶏肉が大幅に伸長した畜産事業と、欧州地域での保管・運送事業が好調に推移した低温物流事業が全体の増収に寄与し、水産事業は394億6500万円(前年同期比3.2%増)、加工食品事業は900億5800万円(1.8%増)となり、それぞれ増収となった。

低温物流事業をみると、当期期間(2008年4月~9月)での同社グループの冷蔵倉庫の入庫量は139万t(0.3%増)、平均総合在庫率は37.8%(0.3ポイント上昇)。

3つの主要事業(物流ネットワーク、地域保管、海外)で増収となったほか、国内の燃油高騰によるコストアップや新物流センターの稼働初期費用負担については、好調な海外事業がカバーし、低温物流事業全体の営業利益は前期並みとなった。

事業別にみると、物流ネットワーク事業では、スーパーマーケットの物流センター業務や百貨店物流業務などの既存事業が順調に推移し、前年度に新たに開始したコンビニエンスストア店舗配送業務や青果センター業務が増収に寄与した。

一方、各物流センターで作業効率や運送効率の改善に取り組むものの、新規業務を軌道に乗せるため
の初期費用や燃油価格高騰によるコスト増加の影響で営業利益は前期を下回った。

地域保管事業では、地域密着型の営業展開で業界平均を上回る在庫水準を維持し、前年度に稼働した新物流センターが増収に寄与した。

しかし、ことし6月に稼働したキョクレイ山下物流センター(建て替え)や、7月に稼働したニチレイ・ロジスティクス中国松江物流センター(増設)に伴う初期費用負担のほか、関西地区で老朽化した物流センターの一部を閉鎖した影響で、営業利益は前期を下回った。

海外事業では、欧州地域(オランダ・ドイツ・ポーランド)が、果汁の取扱いが減少したものの、ブラジルからのチキン搬入量が増加したことなどで、保管・運送事業ともに前年度からの好調を維持し、増収・増益となった。

中国(上海)では、コンビニエンスストア店舗配送業務と外食産業(日系企業)などの配送業務の取扱いが伸長し、増収となった。また、前年度に実施したセンター集約効果が利益率の改善に寄与し、増益となった。

低温物流事業の総売上高は722億5400万円(5.0%増)で、主な内訳は物流ネットワークが363億5300万円(3.2%増)、地域保管が234億200万円(4.2%増)、海外が119億2200万円(13.1%増)。

総営業利益は43億8100万円(1.1%増)で、主な内訳は物流ネットワークが9億6800万円(13.0%減)、地域保管が24億4800万円(4.5%減)、海外が11億900万円(42.8%増)。

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