財務省が4月22日に発表した3月分の貿易統計速報によると、輸出は4兆1823億円（前年同月比45.6％減）と6か月連続、輸入は4兆1714億円（36.7％減）と5か月連続で減少した。輸出から輸入を差し引いた額は110億円と99.0％減、17か月連続の減少だった。
輸出では、自動車（70.6％減）、半導体等電子部品（42.3％減）、自動車の部分品（50.9％減）が主に減少。輸入では原粗油（65.0％減）、非鉄金属（66.6％減）、石油製品（62.5％減）が主に減少した。地域別の貿易動向では、米国向け輸出は6657億円（51.4％減）と19か月連続で減少し、輸入は5113億円（27.6％減）と6か月連続で減少した。輸出から輸入を差し引いた額は1544億円と19か月連続で減少した。
米国向けでは、輸出は自動車（69.1％減）、自動車の部分品（60.3％減）、原動機（49.5％減）が主に減少。輸入の主要減少品目は穀物類（28.1％減）、半導体等電子部品（43.5％減）科学光学機器（29.2％減）となった反面、医薬品は92.6％増と大きく伸長した。
EU向けでは、輸出は5156億円（56.1％減）と8か月連続、輸入は4689億円（32.8％減）と6か月連続で減少した。輸出－輸入の差し引き額は467億円と90.2％減。主な輸出の減少品目は自動車（74.0％減）、原動機（59.5％減）、自動車の部分品（65.4％減）。輸入では自動車（46.1％減）、非鉄金属（77.7％減）、自石油製品（94.0％減）が減少した。一方で医薬品が増加し、25.1％増となった。
アジア向けでは、輸出が2兆2112億円（39.5％減）と6か月連続、輸入は1兆8834億円（30.2％減）と5か月連続で減少した。輸出－輸入の差し引き額は3277億円と65.6％減。輸出の主な減少品目は半導体等電子部品（40.6％減）、鉄鋼（36.3％減）、自動車（57.1％減）。輸入では半導体等電子部品（47.6％減）、石油製品（65.6％減）、原粗油（82.5％減）が減少した。
中国向けでは、輸出は7905億円（31.5％減）、輸入は9651億円（20.7％減）と輸入は6か月連続、輸入は5か月連続で減少した。輸出－輸入の差し引き額はマイナス1745億円と180.4％増となり2か月ぶりの赤字となった。輸出の主要減少品目は半導体等電子部品（32.4％減）、自動車（54.5％減）、鉄鋼（30.8％減）、輸入の減少品目は周辺機器を含めた電算機類（26.2％減）、部品を含めた音響映像機器（28.8％減）、非鉄金属（76.3％減）だが、衣類・同付属品（12.2％増）の増加が見られた。
