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IDC Japan/2009年の国内SCMアプリケーション成長率1.5%減

2009年08月25日/調査・統計

IT専門調査会社のIDCJapanは8月25日、2009年の国内SCM市場成長率をマイナス1.5%と分析するとともに、2009年~2013年のSCMアプリケーション市場の年平均成長率は2.8%で成長し、2013年には345億1700万円に達すると予測した。

「国内SCM市場 2008年の分析と2009年~2013年の予測」の調査報告によるもので、2008年の国内SCMアプリケーション市場規模は300億8100万円と、前年比成長率10.3%のプラス成長となったとしている。

SCMの導入プロジェクトは導入検討が開始されてから導入が完了するまで、平均的に半年から1年の時間差があるため、好況だった2007年後半から2008年前半に導入が決定したSCMプロジェクトは延伸や中止が見られず、順調に11月中旬まで市場が拡大した。

一方、2009年のSCMアプリケーション市場は、2008年9月の金融危機以降に新規SCM導入の引き合いが減少した影響で市場の立ち上がりが遅かった。

ユーザー調査結果によると、SCMソリューションの導入効果に対する企業の評価は芳しくなく、特に在庫管理と生産管理では導入目的に対する効果を実感する企業が少なかった。反面物流管理では多くの導入目的に対する導入効果が評価され、これらの結果からSCM最適化のためには、在庫管理や生産管理アプリケーションの導入を前提に、物流管理の対応ができいることが条件になると見られる。

しかし、多くの企業は物流管理へのIT導入が遅れ、このため在庫管理や生産計画アプリケーションの導入効果が部分的なものにとどまっているとIDCでは分析している。

同社の赤城知子・ソフトウェア&セキュリティグループマネージャーは、「バリューチェーンを創出してSCMの最適化を実施するためには、一企業に閉じた情報共有から、サプライヤーや流通サイドとリアルタイムな情報共有を実現し、生産計画と需要予測のバランスを取り、最適化された物流計画でリードタイムの短縮やコスト削減などのSCM目標をバリューチェーン全体で実現するための、コラボレーティブ機能の強化が必要である」と述べた。

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