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ジョーンズ ラング ラサール/東京の物流施設、賃料14%低下

2009年11月24日/調査・統計

ジョーンズ ラング ラサールは11月24日、東京などアジア・パシフィック地域の不動産市場の需給状況などを分析した調査レポート「2009年第3四半期アジア・パシフィック・プロパティ・ダイジェスト日本版」を発表した。

この中で、2009年第3四半期の東京のロジスティクスマーケットは、自動車部品関連会社などの需要は低迷しているものの、インターネットなどを活用した通信販売業者の拡張需要が一部で見られた。

このほか、効率的な物流を推進する動きに支えられ、食品関連会社や3PL業者などの移転が見られた。代表的な例としては、3PL業者のSEIロジスティクスネットワークと家庭用品卸のカワキタが「プロロジスパーク座間1」のそれぞれ1万2500㎡、6100㎡を賃貸した事例が挙げられる。

一方供給面ではほとんど供給が見られず、プロロジスの「プロロジスパーク海老名」(延床面積3万5000㎡)の着工が発表された程度。プロロジスとキリン物流は総合効率化計画を申請しており、物流事業者とデベロッパーの共同申請と認定されたケースは全国初とされる。

一方、賃料水準では前期比で1.6%減、前年同期比では14.1%減と坪当たりの月額は6100円で5四半期連続で下落した。下落率は縮小傾向にあり、賃料の調整でテナントを誘致する傾向は減少しつつある。売買市場では買い手と売り手の希望取引価格が乖離し、取引件数が低迷している。

今後12か月の見通しでは、設備投資や個人消費の弱含みが継続し、物流量の持続的な回復にはまだ時間がかかる見込み。当座のテナント需要は、物流拠点の集約や統合で物流コストの削減を推進する企業などが支えると見られている。また、企業のサステイナビリティやCO2排出量削減への関心が新たな需要を牽引すると考えられている。

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