日本貨物鉄道が12月18日に発表した11月の輸送動向によると、コンテナ貨物の輸送実績は175万トンと前年同月比7.5%減、車扱は97万トンで5.9%増となった。コンテナ貨物全体では昨年11月以来12か月振りに前年の9割まで回復した。
11月は中旬に日本海縦貫線での強風による輸送障害が発生、高速貨12本が運休したが、このほかには大きな輸送障害もなく比較的安定した輸送状況だった。荷動きでは消費財を中心に出荷が低迷し、月全体を通して低調に推移。
コンテナ貨物は、メーカーのモーダルシフトへの新規取組と、エコポイント制度に伴う需要増により家電・情報機器が増加し(2.7%増)、汚染土壌などのスポット輸送によりエコ関連物資(6.9%増)が前年を上回ったものの、化学薬品は増減なしとなり、農産品・青果物(17.1%減)、紙・パルプ(9.8%減)などが前年を下回った。
車扱貨物は、石油は昨年の価格高に伴う消費減少の反動で増加し(10.0%増)、車両(6.1%増)が前年を上回り、セメント・石灰石は一部顧客の輸送中止で7.9%減となった。このほか、その他(0.7%減)が前年を下回った。