ニチレイが7月27日に発表した2011年3月期第1四半期資料によると、低温物流事業の売上高は346億9100万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は18億8100万円(3.3%減)となった。
売上高の内訳は、物流ネットワーク187億4500万円(2.5%増)、地域保管108億6000万円(5.6%減)、海外39億3900万円(1.8%減)、エンジニアリング11億4500万円(116.2%増)。営業利益の内訳は、物流ネットワーク7億2600万円(54.0%増)、地域保管11億5500万円(16.3%減)、海外1億6800万円(31.4%減)。
物流ネットワーク事業は、主要顧客の取扱物量回復などにより運送需要が増加するとともに、輸配送業務の効率化や、前年下半期に稼働した関西地区のスーパーマーケット専用物流センターの効率運営が進んだことなどから、増収・増益だった。
地域保管事業は、入庫量の回復は見られるものの、荷主の在庫調整の影響などにより在庫率が低下し減収した。前期末から順次新設稼働した大阪地区、横浜地区の物流センターの減価償却費増加で減益となった。
海外事業(2010年1月~3月)をみると、欧州(オランダ・ドイツ・ポーランド)地域では、果汁の輸入在庫は好調に推移するものの、景気停滞の影響があり、主力商材の輸入減少や運送・通関需要の低迷の影響を受け減収・減益。中国(上海)では、新規顧客の獲得やコンビニエンスストア店舗配送業務が堅調に推移し増収となるものの、最低賃金上昇による人件費増加などにより減益となった。
4~6月の冷蔵倉庫の入庫量は、国内12大都市では285万7000トン(5.6%増)、同社グループでは68万トン(3.6%増)だった。また、平均総合在庫率は、国内12大都市では31.3%で3.7ポイント減少し、同社グループでは35.7%となり3.0ポイント減だった。