昭和電工が8月5日に発表したCSRレポート2011によると、2010年度は、エネルギー原単位が前年度対比で約7%悪化する結果となった。
<輸送部門におけるCO2排出量と輸送エネルギー消費原単位>
これは、合併によりエネルギー消費量の多いトラック輸送が中心である新規事業が加わったことと、一部の製品でエネルギー消費量の算出方法をトンキロ法から燃料法に変更したことが主な原因と分析している。
震災による影響では、液化アンモニアの船舶輸送に活用していた相馬港の物流基地を津波により流失したため、東北地方の顧客まで川崎事業所からタンクローリー車での一貫輸送に切り替えており、2011年度のエネルギー原単位の悪化要因となると予想している。
製品輸送にともなう環境負荷を低減するため、トラック輸送から、CO2排出量のより少ない鉄道や船舶を利用した輸送を行うモーダルシフトを進め、大分県から青森県へのトラック輸送を鉄道輸送に切り替えた。
2010年度は、日本国内での鉄道と船舶による輸送トンキロは、約3億6300万トンキロとなり、国内総輸送トンキロの約3分の2にあたる。
この他、納入ロットの拡大やトラックとコンテナの積載率向上、輸送距離の短縮などの輸送効率の向上に取り組んでいる。
また、輸送会社と連携・協働し、低公害車やデジタルタコグラフ、エコタイヤの導入、エコドライブの奨励を積極的に行っている。