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日本海事協会/クラウド・サービスで船舶のライフサイクルコスト削減

2012年10月09日/IT・機器

日本海事協会は10月9日、アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド(IHIMU)、ディーゼルユナイテッド、日本アイ・ビー・エムの協力により、船舶のライフサイクルコストの削減を支援する「船舶保守管理システム」を構築し、2013年6月より、船主・船舶管理会社向けのクラウド・サービスとして提供を開始すると発表した。

船舶保守管理システムは、IHIMUグループが開発・販売し、700隻以上の船舶に搭載実績のある「船舶情報管理システム(ADMAX)」のノウハウを盛り込んで開発する。

効率的な設備の保全管理を実現するIBMソフトウェアの「IBM Maximo」を活用して陸上での船舶管理者の業務効率向上を支援する。船上では保守作業の実績登録などを行うが、回線が繋がっていない状況でもオフラインで入力できるモバイル・アプリケーションが必要となり、モバイル・アプリケーションの開発・実行基盤を提供するIBMソフトウェア「IBM Worklight」をベースにした設備保全のための「EAM Mobileソリューション」を利用して、船上アプリケーションを共同開発する。

将来的には、モバイル端末での利用を視野に入れた設計方針を採用。「船舶保守管理システム」のサービス提供においては、IBMのクラウド・サービスを利用する。

センサーデータ解析による異常検知機能は「船舶保守管理システム」のサービス提供開始に向け、さらなる検証を行う。

センサーデータ解析を行いディーゼル機関など機関室の機器の状態診断を行うシステムとして、DUが開発運営している統合型支援システム「Lifecycle Administrator」(LC-A)があるが、今後LC-Aを活用してタンカー・コンテナ船・バルクキャリアーを対象に実船に異常検知システムを搭載した検証を開始し、海象の影響、船の個体差などについて確認していく。

異常検知機能は、専門家の作業無しに同等の解析結果が得られるため、適用範囲が大幅に拡大することが予想される。これにより、機器の状態診断や故障の未然防止を図り、機器の状態に基づいたメンテナンス期間の延伸を行い、船舶の安全な運航とメンテナンスコスト低減の両立を目指す。

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