日野自動車とデンソーは1月29日、ハイブリッドユニットを活用した電動式冷凍システムを大型トラック用として世界で初めて開発したと発表した。
環境性能を向上させた新技術・新製品開発の一環として開発したもので、「日野プロフィア」に搭載して、2月1日に発売する。
発売する「日野プロフィア 電動冷凍車」は、日野のハイブリッドシステム技術と、デンソーの車載用電動式冷凍システム技術のコラボレーションにより、経済性、冷凍性能、品質に優れ、かつ静粛性が高い、車両トータルとしての顧客のメリットを実現している。
共同開発した電動式冷凍システムは、ハイブリッドシステムを応用し、走行時に効果的に発電、または回生したエネルギーを冷凍機用電動コンプレッサーの駆動のみに使用。これにより、冷凍機用コンプレッサーを駆動するためにエンジンを稼動させていた分の燃料消費量とそれに伴うCO2排出量を大幅に低減することが可能になった。
このシステムでは、ハイブリッドシステムからの電力により電動コンプレッサーを駆動するため、サブエンジン方式に比べ、高い静粛性を実現。更にこのシステムは冷凍機専用のエンジンが不要なため、約150Kgの軽量化も実現した。
冷凍システムの燃料消費量低減とともに2015年度燃費基準の基準値を5%上回る低燃費も達成している。
さらに、先行車への追突回避を支援することも可能になったPCS(プリクラッシュセーフティ:衝突被害軽減ブレーキ)や、より適切なタイミングで警報できるようになった車線逸脱警報、検出性能を向上させたドライバーモニターなど先進の安全装備を標準装備しており、高い環境性能と安全性能を両立させたとしている。
東京地区希望小売価格はフルキャブ、標準ルーフリヤエアサスペンション冷凍機1エバポレーター仕様QPG-FR1EXEGで2333万7000円(消費税抜き)>
年間販売目標台数は初年度180台。
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