CBRE/物流施設の空室率、首都圏、近畿圏ともに低下

シービーアールイー(CBRE)は2014年第3四半期の賃貸物流施設の市場動向をまとめ、その概要を発表した。

<首都圏 大型マルチテナント型施設 供給・需要面積と空室率>
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<首都圏 主な開発計画>
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首都圏では2014年第3四半期の物流施設の新規供給は一棟のみで、満床での竣工となった。前期までに竣工した新築物件の空室も徐々に消化されて新規需要は4万坪弱まで積み上がり、空室率は前期の6.1%から4.9%に低下した。

テナントの動きは、引き続き3PLを初めとする物流企業やeコマースが大勢を占める。

そのほか、百貨店を含む小売業とインターネット販売を融合させた物流拠点ニーズのほか、スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストアといったチェーン展開している小売業でも、大手に続いて準大手に物流再編の動きが広がり、根強い需要がみられる。

賃料面では、千葉県柏市・流山市や埼玉県久喜市周辺に加えて、今期は川崎市湾岸部でも成約賃料の上昇がみられた。

これらの地域に共通しているのは、高速道路や幹線との連絡に優れる立地でありながら相対的に割安感がある点である。

特に川崎市湾岸部は、物件の築年数が比較的古いものの、都心に近い立地が見直されてテナント需要を吸引し空室の少ない状態が続いている。

その安定性の高さは投資家からも評価されており、近年売買事例が多いエリアとなっている。

2014年末までに竣工する3棟はすでに一部の空室を残すのみとなり、年内の空室率はさらに下がる可能性が高い。

1年後の2015年第3四半期までに竣工する9棟のうち3棟では一棟借りテナントが内定しており、この先1年間はすでに10万坪以上の需要が見込まれている。

その後、計画通りなら2015第3四半期には約20万坪の大型マルチテナント型施設が供給される予定で、千葉県内陸部や埼玉県の圏央道方面の、物流拠点としては新興の立地に開発が広がる見通し。

物流業界ではドライバーだけでなく倉庫内作業を行うパートタイマー不足がかなり深刻になっており、人手不足対策のコストが増加している。

現在のところ、先進的物流施設に対するテナント需要が先細るとは考えにくいものの、今後供給が集中するエリアや雇用しやすさによってはテナント決定までに時間がかかる物件が出る可能性がある。

近畿圏では、空室率は前期比0.4ポイント低下して0.4%と、再び0%に近づいた。第4四半期から稼働する「MFLP堺」は、竣工前にほとんどのフロアでテナントが内定した模様で、近畿圏の底堅い需要が証明された形となった。

また、ニーズが大型化して1万坪前後の需要も少なくなく、消費財から家電、建材・部品、メーカー物流に至るまで、業種の幅も広く数も豊富である。需給バランスがタイトである中で貸主は賃料アップを狙っており、第3四半期では一段高い賃料での成約実績が出てきている。

今後の供給では、伊藤忠商事とメイプルツリー・インベストメンツが堺市湾岸部において延床面積約4万坪の大型物流施設を計画中であることを発表した。内陸部でも複数の計画が浮上しており、近畿圏の物流マーケットは更なる活性化が見込まれる、としている。

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