宇部興産と中国電力は12月10日、海外の石炭の共同輸送を実施すると発表した。
宇部港と徳山下松港(下松地区)を荷揚港として、パナマックス船とスモールケープ船の2隻によりインドネシア炭、豪州炭を輸送するもの。
今回は、大型船による共同輸送の将来的な本格運用を視野に、共同輸送量の調整や輸送船の選定といった運用上の手続きを確認が目的。
1隻目は、インドネシア・サマリンダ沖から約7万tのパナマックス船(7万t積級外航船)により12月7日に出航し、12月13日に宇部港に到着する。
2隻目は、豪州ニューキャッスル港から約10万tのスモールケープ船(10万t積級外航船)で来年1月上旬に徳山下松港(下松地区)と宇部港に到着する。
昨年5月に徳山下松港・宇部港が国際バルク戦略港湾に選定され、両社を含む港湾利用企業が設立した山口県国際バルク戦略港湾連携協議会において、企業間連携による効率的な海外炭物流体制について検討を進め、実施に至った。
バルク貨物(石炭、穀物など包装せずばら積みされる貨物)の大量輸送の実現と物流コストの低減に向け、国内の港を選定し集中的に整備し、下松地区には大型船が着桟できる桟橋が整備される予定。
今後、徳山下松港、宇部港が国際バルク戦略港湾として整備され、大型船を利用した大量輸送が可能となることにより、物流コストの低減とともに共同輸送の本格運用の実現性も高まるものとしている。
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