商船三井は7月1日、世界初のメタノールを推進燃料とする2元燃料低速ディーゼル主機関を搭載するメタノール運搬船を発注、そのディーゼル主機関が完成したと発表した。
製造する三井造船玉野事業所で、実際にメタノールを燃料として使用した運転が実施し、所期の性能を満たしていることを確認した。
商船三井は、このディーゼル主機関を搭載するメタノール運搬船を、南日本造船に発注、2016年の竣工を予定している。
竣工後はWaterfront Shipping Company Limited(WFS)への長期定期貸船契約に投入する予定。
ディーゼル主機関は、二酸化炭素(CO2)と窒素酸化物(NOx)排出量が通常の重油を燃料とする機関と比べて少なく、メタノールは硫黄酸化物(SOx)を含まず、従来の重油の代替えとなり得る環境負荷の少ない燃料。
メタノールを燃料とするほか、バラスト水処理装置を先行搭載、プロペラ前後へ省エネ付加物を採用して燃料消費効率を向上させるなど、優れた環境性能を発揮する。
商船三井は、世界最大級のメタノール専用船保有船社として、これまでに培ってきた経験、ノウハウを生かし、幅広い顧客のニーズに応えることで、メタノール輸送サービスのさらなる拡充に取り組むとしている。
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