CBREは12月20日、2017年・2018年の不動産マーケット予測を発表した。
首都圏の物流マーケットでは、需要は堅調ながらもこれを上回るペースの供給が続いているため、エリアによっては空室がすでに増加傾向にあるとしている。
物流施設に対する需要は2016年も拡大したものの、首都圏と近畿圏では新規供給が需要を上回るペースで増加している。
いずれの都市圏においても平均空室率は年間を通じて上昇したが、エリア別の需給動向には格差がみられるという。
首都圏の4エリアのうち、もっとも新興の圏央道エリアでは、今後新規供給が集中するため、空室率は2016年末時点に予想される20%前後からさらに上昇する見通し。
その他3エリアでも空室率は2016年後半に上昇したが、いずれのエリアも空室率10%を下回っており、今後も大きく上昇することはない見通し。
近畿圏では、大型開発が本格化する内陸部では需給は依然としてタイトである。一方で、従来から物流施設の集積地である湾岸部ではテナントの動きが鈍い状況。
今後はいずれのエリアでも新規供給が増加する予定となっており、エリア間で需給バランスの格差はさらに広がる見通し。