帝国データバンク(TDB)は3月31日、2026年4月以降における食品の値上げ動向と展望・見通しについての分析結果を発表した。
<月別値上げ品目数 推移(2024年以降・3月31日時点)>

調査結果によると、主要な食品メーカー195社における家庭用を中心とした4月の飲食料品値上げは2798品目を数えた。また、値上げ1回あたりの平均値上げ率は月平均14%となった。
単月の値上げ品目数が2000品目を超えるのは2025年10月以来6か月ぶりで、2026年に入ってから初の値上げラッシュとなる。
ただし、4月としては前年の4225品目を1427品目・33.8%下回るだけでなく、調査開始年の2022年以降でも4月としては2番目に少ない水準だった。飲食料品での値上げの勢いは、前年と比べ小康状態での推移となった。
2026年の値上げは1~7月の累計で5729品目となり、年間の平均値上げ率は15%となった。年間の値上げ予定品目が1万品目を超えていた前年同時期(2025年3月31日時点、1万1707品目)と比べ、2026年3月31日時点では予定を含め前年比5割減ペースでの推移となった。
なお、中東地域の地政学的リスクが高まっているほか、原油供給の不安定化による包装資材やエネルギー高への警戒感も高まっていることから、鈍化傾向にあった値上げの動きが、2026年後半で再び強まる可能性がある。
<品目数ベース 値上げ要因の推移(2024年~2026年)>

値上げ要因では、原材料などモノ由来の値上げが多くを占め、「原材料高」の影響を受けた値上げは99.2%と、集計を開始した2023年以降で最多を更新した。
値上げ要因のなかでも、前月から上昇したものとしては、電気・ガスなどの「エネルギー」(60.0%)、トラックドライバーの時間外労働規制などが要因となった輸送コスト上昇分を価格に反映した「物流費」(72.9%)、「円安」(11.7%)があった。
他方で、「人件費」由来の値上げは52.7%で過去4年では最高水準とはなったが前月からは低下。「包装・資材」(68.8%)も前月を下回ったが、パッケージの値上げ影響を受け、年間としては過去4年間では最高水準での推移となっている。
2026年の飲食料品値上げの見通しとしては、「当面は前年を大幅に下回る小康状態が続くものとみられるが、中東情勢に端を発した原油高と円安長期化でコストが複合的に上振れした場合、幅広い飲食料品を対象として、年後半に値上げラッシュが起こる可能性もある」としている。