中小の運輸業者のシステム化を推進する運輸デジタルビジネス協議会は4月20日、都内で設立初のフォーラムを開催し、運輸業者を中心に300人が参加した。
同協議会は、運輸業界とICTなど多様な業種のサポート企業が連携し、デジタルテクノロジーを利用することで運輸業界を安心・安全・エコロジーな社会基盤に変革し、業界・社会に貢献する目的で昨年8月に設立した。
今回のフォーラムでは、運輸会社の課題との解決のための取り組み等の活動成果、最新の事例など紹介し、参加企業の拡大、事業の推進を図る狙いで開催した。
「中小の運輸事業者にとって、事業のICT化の必要性わかっていても、コスト・人材・コンプライアンスなどの面で困難な面がある。協議会では、様々な事業者の課題について、システム等のサポート会員と協議し、解決していく場として運営していき、運輸業界がますます発展するように、努力したいと思っています。参加いただいた方々にとって、役立つ場になるものと期待しています」と抱負を語った。
「自動車業界では、世界的な自動運転の流れとともに、軽井沢でのバス事故、高齢者の運転ミスでの事故など、技術による支援の仕方が重要な段階にある。一方、新たな運送サービスへのかかわり方、働き方改革での運輸業での課題など、行政面で対応について、大きな転換点にある。協議会での様々な取り組みなどを通じて、行政での情報収集、行政の在り方なども含めて勉強させていただきたいと思っている」と挨拶した。
「運輸業界におけるAI活用の取組み~車と人間のコミュニケーションによる安全、安心、エコの実現~」をテーマに、ソフトバンクの中山 五輪男首席エヴァンジェリストが、シンギュラリティ(技術的特異点)について、2025年、100%車両はコンピューター制御されると予測されている。様々なAIによる自動運転の最新技術を動画を含めて紹介した。
アスアでは、エコドライブのコンサルティング行っている。
実際にトラック業者でのエコドライブ指導を行う上では、技術的なことも大事だが、運転手のエコドライブしたくなるモチベーションを上げる方法などを現場で継続して指導できる企業内環境を作り上げるかが重要。
エコドライブコンクールでの例、大型トラックの燃費が20%、車両事故は70%削減できたというケースがあります。ある調査では、1000台のトラックについてエコドライブの指導を行って、9%の燃費が改善し、車両事故は50%削減できたという結果が出ている。
継続してエコドライブできる管理をどうしていくのかが、重要なポイントで、経営者の強い思いがなければ、進まない。機械を入れるだけでなく、運転手の方が「ではやってみよう」という姿勢が重要で、「本気になれば、燃費改善と事故軽減を実現することができます」と説明した。
IoTによる運輸業界に置ける小規模な企業でも使える安価に安全安心なシステムを提供することでエコ、事故軽減などを解決できる仕組みを提供していきたい。新しい情報、サポート企業をマッチングし、社会的に貢献できる場として、運営をしていきたいと考えていると説明した。
なお、会場では、フレクト、オプテックス、大塚製薬、パナソニックソリューションテクノロジー、SGシステム、ブロードリーフ、エムログ、データビークル、ウイングアーク1stの運輸分野向けの展示も行った。
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