NVIDIAは10月11日、ドイツポストDHLグループ(DPDHL)と、世界最大の自動車部品サプライヤーの1つであるZFが2018年から自動配達トラックの試験車両を配備することで協業していると発表した。
DPDHLは、集配場から最終配達先までの移動を指す「ラストマイル」を含め、荷物輸送および配達を自動化するために、NVIDIA DRIVE(TM)PXテクノロジをベースとする ZF ProAI 自動運転システムを搭載した電動小型トラックを導入する。
集配場から最終配達先までの配達は、宅配便や電子商取引の配送業務において最も複雑でコストのかかる部分と考えられている。
DPDHLは現在、3400台の StreetScooter 電動配達車両を所有しているが、カメラ、LIDAR、レーダーをはじめ、ZF ProAI システムにデータを送るZFの各種センサーの搭載が可能。
これにより、車両がAIを使用して周囲の環境を理解し、安全な経路を計画し、選択したルートに沿って走行し、自動駐車することが可能になり、より正確、安全、低コストの配達が実現する。
ドイツポストAGのユルゲン・ゲルデス(Jurgen Gerdes)役員は、「環境に優しく、経済的で効率的な輸送の研究開発は、物流業界に劇的な変化をもたらすでしょう。NVIDIA およびZFとの協業により、責任を持ってこの開発を支え、実りを得て、業界のイノベーションリーダーとしての立場を強化することが可能になる」と述べている。
NVIDIA のジェンスン・フアン(Jensen Huang)創業者兼 CEO は、「自動配達車両の開発は、AIとディープラーニングが商業輸送業界にも変革をもたらすことを実証するもの。オンラインショッピングが爆発的成長を続け、トラックドライバー不足が深刻を極める中、AI車両はラストマイル配達サービス提供の鍵となる」と話している。
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