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サプライチェーン計画市場/SaaSへ移行中

2017年12月01日/調査・統計

ARCは11月21日、「サプライチェーン計画の世界市場調査報告書(Supply Chain Planning Global Market Research Report)」を発表した。

サプライチェーン計画(SCP)ソリューションは、計画対象期間(運転計画では1週間から1ヶ月間、戦術計画では1ヶ月から数ヶ月間、戦略計画では1年から数年間)に生じるサプライチェーン問題を解くために、複雑なアルゴリズム、最適化技術、ヒューリスティック手法を使用する。

サプライチェーン計画ソリューションの使用から得られる効用には様々なものがあるが、在庫削減と、需要と供給の効果的なバランス合わせができることがその中心的な効用である。

サプライチェーン計画の世界市場は、ソフトウェアライセンスモデルからSaaS(サービスとしてのソフトウェア)モデルへの移行の途中にある。

SaaSでは、大きな初期費用は支払わず数年にわたって支払いを行うので、初期コストの大幅な低減が図れる。

長期的には、SaaSはサプライヤの売上を増やす方向で、かつ、売上予測が立てやすくなる。しかしながら、短期的には、ベンダにとってはライセンス売り上げがなくなるだけでなく、保守売上も徐々に減少するという影響がある。

クラウドソリューションを伴ったSaaS(通常この2つはセットである)では、導入時の売り上げが減少すると同時に、クラウドソリューションはカスタマイゼーションを認めないか敬遠する傾向にある。今後5年間の市場の売上を予測するために、ARCはボトムアップ予測を行った。

主著者であるARC副社長のSteve Bankerは、「サプライチェーン計画と需要予測を段階的に改善するためにどんどんデータをつぎ込む、新しいデータ中心ソリューションを伴った新しいサプライチェーン計画の波が押し寄せてきている。これらのビッグデータタイプのソリューションは、新しいデータの「膨大な干し草の山」の中から意味のある費用のかからない「針」を探すために、ますます機械学習技術を使うようになるだろう。これらの新しい機能は、まだ商品化されていないし、ほとんどの場合ではベータ版がテスト使用される段階にすら至っていない。しかしながら、サプライチェーン計画のサプライヤが、新しい概念と機能を検証するために先進的なSCP利用者と一緒に作業を行っていることは確かである」と語っている。

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