LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





日用品業界でのトラック待機時間解消/実証実験、ライオンが参加

2018年01月11日/SCM・経営

日用品業界における業界標準受付予約システム開発普及協議会は1月15日、現在社会的課題となっている、トラックでの納品時に発生している長時間の待機時間解消に向け、複数事業者による実証実験を開始する。

<実証実験の概要図>
20180111maruzens 500x351 - 日用品業界でのトラック待機時間解消/実証実験、ライオンが参加

ドライバーの長時間の待機時間の課題を解決するためには、各事業者が個別に対応するのではなく、業界全体として課題解決に取り組む必要があると考えたもので、実証実験を進めるにあたり、日用品メーカー(サンスター、ライオン)や物流事業者など(丸全昭和運輸、ヤマト総研、JPRなど)が協議会を立ち上げ、ヤマト総研とヤマトロジスティクスが開発したRFIDと車両予約システムを活用したスキームを用いた実証実験を開始する。

実験内容は、発送元・ドライバー(物流会社)・納品先が連携し、車両予約システムを用いて納品スケジュールや納品口等を事前に決定する。

出庫作業時に、パレット毎に添付されたRFIDシール、商品、トラック情報を紐付けたASNデータ(事前出庫明細データ)を作成し、事前に納品先に送付する。

納品先では、パレット毎に添付されたRFIDシールを読み取り、入庫検品を完了する。

商品は、製造場所から納品先での保管まで、レンタルパレットによる一貫輸送を行う。

物流会社の想定される効果として、ドライバーは事前に予約した時刻に到着すればよく、RFIDを活用することで納品時の検品もスムーズにミス無く完了するため、待機時間を大幅に短縮し、生産性の向上と労働環境の改善が実現する。

納品先は、RFIDの活用により、入庫検品作業の生産性を向上させる。先送り情報により、車両情報と商品情報が明確になるので、どのトラックを優先的に納品させるかといった車両の入庫スケジュール調整が可能になる。

社会への効果としては、トラックの待機時間削減により、アイドリングによる二酸化炭素排出量を減らし環境保護に貢献。また、納品先施設周辺の待機トラックを減らし、近隣住民の安心・安全な生活環境を確保する。

■実証実験の概要
期間:1月15日~2月5日
対象区間:サンスター米原倉庫(滋賀県米原市)・ライオン北関東流通センター(埼玉県大利根町)・丸全昭和運輸杉戸倉庫(埼玉県杉戸町、ダリア、大日本除蟲菊、カメヤマ、牛乳石鹸共進社、マンダムの商材が対象)から、納品先の卸業者倉庫(埼玉県)までの輸送

関連記事

SCM・経営に関する最新ニュース

最新ニュース