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国交省、経産省/新東名でトラック隊列走行実験を開始

2018年01月12日/IT・機器

国土交通省と経済産業省は1月23日、世界初となる国内メーカー4社が開発したトラックによる高速道路での後続有人隊列走行の実証実験を新東名高速道路で開始する。

<システム概要>
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<車両外観>
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これまでの検討を踏まえて、この事業の一環として1月23日~1月25日の間、国内トラックメーカー4社が開発したCACC(協調型車間距離維持支援システム)を搭載したトラックを用いて世界初となる高速道路でのCACCを用いた異なるトラック製造者が製造したトラックによる後続有人隊列走行の実証実験を新東名高速道路で実施する。

CACCシステムは、通信で先行車の制御情報を受信し、加減速を自動で行い、車間距離を一定に保つ機能。

従来のACCで用いられている先行車との車間距離情報に加え、先行車の加減速制御情報を車車間通信(760MHzITS 通信)で取得し加減速制御に用いることで、従来のACCよりも応答遅れや車間距離の変動が少ない走行をすることが可能。より広範な走行シーンでのACCの活用や長距離走行での運転者の疲労軽減が期待できる。

実証実験では、トラック隊列が周辺走行車両の乗員からどのように認識されるか(被視認性、印象等)、トラック隊列が周辺走行車両の挙動(追い越し等)に及ぼす影響等を確認する。

今年度中には1月30日~2月1日の間、北関東自動車道にて高低差への対応等を確認するための技術実証を実施する予定。

なお、トラック物流事業者には、経営効率の改善や運転者不足への対応、安全性の向上等の観点から、隊列走行への期待が大きく、とりわけ、運転者不足問題は深刻で、運転者の年齢構成が高齢化する中、今後、業界の存続に関わる問題とも認識されている。

特に運転者の確保が難しい長距離幹線(東京-大阪間等)の輸送等を隊列走行によって省人化する強いニーズがある。

車間距離が短くなることで空気抵抗が減少して燃費が改善することによる省エネルギー効果や、隊列を形成する前や解除した後に各々のトラックが独立して走行できるという既存の機械牽引等の手段には無い汎用的な運用を行える等の効果が期待されている。

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