DHLは7月4日、DHLグローバル・トレード・バロメーターの報告書によると、陸上車・部品の航空輸出が引き続き、日本での持続的な貿易成長の主要因になると予測していると発表した。
DHLグローバル・トレード・バロメーター(人工知能、ビッグデータを駆使することにより算定される国際貿易成長に対する早期指標)では、日本の貿易は緩やかな成長基調にあり、2018年第3四半期には67ポイントを記録し、引き続き企業の好調な業績見通しが続くことが示されている。
航空貿易は80ポイントで高水準を維持し、機械部品の輸出は急成長の兆しを見せ、自動車と資本設備の輸出では日本の持続的な強さを引き立たせると見込まれる。航空輸入では、ハイテク製品と陸上車&部品が成長予測の最大の要因となるとみられている。
海上輸入は今後3か月間で成長が減速するも、海上輸出の見通しが改善したためこの影響を軽減し、日本の海上貿易は58ポイントとなる見通し。
DHLグローバル・トレード・バロメーターの最新の分析結果は、アジア経済が翌四半期に国際貿易の成長を引き上げることも予測しており、インド、韓国、中国に対して楽観的な見通しを示している。
同地域での海上輸送の力強い成長、そしてアジア経済大国における安定的または増加している航空輸送量は、特にテクノロジー分野におけるアジア経済の成長を証明している。
なお、DHLとアクセンチュアが共同開発したDHLグローバル・トレード・バロメーターは、経済大国7か国(中国、韓国、ドイツ、インド、日本、イギリス、アメリカ)の輸出入データを勘案し、四半期ごとに未来の貿易動向を提供している。
この7か国の輸出入量合計は世界貿易の75%超を占め、そのデータを集計することにより、国際貿易の効果的な短期予測指標とすることができる。
今後の工業生産の基盤となるコモディティを評価するこの指標では、向こう3か月、国際貿易はわずかに勢いが弱まるものの引き続き成長すると予測している。