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LNGを燃料とする大型撒積船/コンセプトデザインが完成

2018年07月05日/IT・機器

日本郵船(以下:NYK)とジャパン マリンユナイテッド(以下:JMU)は7月5日、共同検討していた液化天然ガス(以下:LNG)を主燃料とする20万トン型撒積船のコンセプトデザインが完成したと発表した。

デザインについて一般財団法人日本海事協会(以下:NK)の検査を受け、基本承認(AiP: Approval in Principle)を取得した。

<AIP証書の受け渡し、写真左からNK 重見業務執行理事副会長、JMU 佐々木取締役専務執行役員、NYK 吉田経営委員>
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LNGを主燃料として使用することにより、二酸化炭素(CO2)等の温室効果ガス(GHG)の排出量は一般的な同じサイズの撒積船に比べ約30%の削減が可能となる。

酸性雨等の原因となる窒素酸化物(NOx)は約80%、硫黄酸化物(SOx)は、ほぼ100%排出量を削減する効果があり、LNG燃料は一般的な重油に代わる次世代クリーン燃料として普及が期待されている。

本船は、JMUがこれまでに開発した20万トン型の撒積船(重油を主燃料とする)の設計がベースであり、その特徴である低GHG排出性能とLNG燃料利用によるGHG排出削減効果を合わせることで、国際海事機関(IMO)で定められている船舶のGHG排出に関するエネルギー効率設計指標 (EEDI)のうち、大型撒積船では厳しいとされるPhase3(Phase0から30%削減)を大幅に上回る、約40%の削減を可能とする。

今年4月に開催された第72回海洋環境保護委員会(MEPC72)で採択された、GHGについてのIMOストラテジーにも大きく寄与するもの。

LNG燃料タンクとLNG燃料供給システムの装備と配置に十分配慮し、従来の同じサイズの撒積船に比べ、追加装備の重量増加があるにも関わらず、貨物倉容積、積高の増加と燃費低減を達成する船型。

本船型のコンセプトデザインがNKからAiPを取得したことにより、環境負荷低減型大型撒積船の商談が可能となった。

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