日本通運は7月4日、政府米業務での不正行為につき、謝罪と経過概要を発表した。
不正行為の概要は、2014年6月、日通広島支店の社員が、倉庫保管中に雨漏りのため外装が濡れた2012年産の政府米(1袋30kg、玄米)15袋について、中の玄米が濡れていなかったことから、新袋に詰め替え、偽造した検査印を押印した。
加えて、2015年2月と2016年9月頃、保管中の荷崩れ等で外装が破れた2014年産の政府米(同)合計251袋を新袋に詰め替え、同様に偽造印を押印した。
これらの不正行為のうち2012年産の政府米15袋は、2016年5~6月にかけて飼料用米として飼料工場(1か所)へ出庫された。主食用としては流通していない。
日通では、外装の破れにより詰め替えされた2014年産の251袋は日通で保管されており、今後、同じ倉庫で保管されていた他の政府米とあわせて全量4万3854袋(1316トン)を、焼却処分する。
不正行為発覚後、今年4月から5月にかけて現在の保管政府米に関するコンプライアンス違反行為の有無と保管管理日誌の調査を全社的に実施した。
さらに、政府米業務に係る異常発見時の即時報告体制について、継続して社員教育を実施していくとしている。
同社では、今回の不正行為が行われた事実を厳粛に受け止め、従業員に対するコンプライアンスの徹底と社内管理体制の強化により、再発防止に努めていくとしている。