村田製作所は9月4日、金属面に対応したUHF帯RFIDタグ「LXMSANMXMG-202」を開発したと発表した。
2018年秋にサンプル出荷を開始し、量産は2019年初頭を予定している。
同製品の通信プロトコルはUHF帯RFID規格ISO18000-63、EPC Global Gen2v2に準拠。
製品サイズは31×85×5.5mm(幅×長さ×高さ)で、Impinj社の高性能MonzaR6Pタグ用ICを使用し、最大10mの長距離通信が可能(4W EIRPアンテナ使用時)となっている。
IP67規格に準拠した防水性能を持ち、屋外でも利用可能。
従来、金属面へのRFIDタグの取り付けは、RFIDリーダーから放射される電波が金属面で反射することにより通信が遮断されるという課題があり、?定の空間を設ける必要があった。
本製品は、同社が持つ金属面に対応するRFIDタグに関する多数の特許技術を活用し、貼り付けた金属面をアンテナの一部として活用する製品として商品化。
これにより、RFIDタグ単体と比べ、金属面に貼り付けた状態では、通信可能距離が伸びる特徴がある。
例えば、プラントや建設現場などの広大な敷地で使われる鉄資材や物品、製造業における設備・備品などの固定資産の管理は非常に多くの手間がかかる。
金属面に対応した同製品を活用すれば専用のハンディ端末やゲートを用いた読み取りを行うことができ、安全で速やかな資産管理が可能となる。
同社が提供するRFIDミドルウェアと組み合わせて使用すると、固定資産の棚卸しだけでなく、特定の物品をピックアップすることが可能なモバイルアプリケーションも利用できる。
村田製作所/タイヤ内蔵用RFIDタグ等でミシュランとライセンス契約