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帖佐社長×佐藤可士和氏/ALFALINKは物流じゃなく物流の次を具現

2019年11月26日/物流施設

日本GLPは11月25日、東京都千代田区のパレスホテル東京で大規模物流施設の新ブランド「ALFALINK」のお披露目会を開催した。

<GLP ALFALINK 相模原の構想を語る帖佐社長>

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ALFALINKの第1弾案件として発表された「GLP ALFALINK 相模原」について、帖佐社長は「関東の東側にあるGLP流山に対して、相模原は関東の西の大規模ハブになる。相模原は戦前からの工場地帯で、物流との親和性も高く、圏央道が開通したことで首都圏のほぼ全域をカバーする物流利便性が加わった。労働人口も見込め、今後はリニアの開通も控えており、都市としての発展が期待できる」としたうえで、「そんな成熟した都市環境が整った中で、30万m2という前例のない広大な土地を見つけた時、そんなものが本当にあったのかと、奇跡に出会ったような、砂の中でダイヤモンドを見つけたような気持ちになった」と当時の心境を語った。

さらに、今後の展開については「これほどの大規模開発を行える機会は滅多に無いことだが、愛知と大阪でも、第2、第3のALFALINKの開発に向けて土地の入手を画策している。さらに、その後は国内の地方都市に加え、GLPが事業を手がけている中国や米国、欧州などへもコンセプトを輸出し、日本の物流を世界に広めていければ最高だ」と、新ブランドの将来に期待を寄せた。

新ブランドについては、帖佐 義之社長とデザインを担当したクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏が対談し、ブランド制作の経緯やALFALINKに懸ける思いを語った。

<帖佐社長と佐藤氏によるトークセッション>

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対談では、佐藤氏が「帖佐社長からの要望は『物流の次』を作って欲しいというものだったが、これは非常に抽象的で言語化・具現化するのが大変だった。『物流じゃなくて物流の次なんだよ』といった内容の話を禅問答のように延々と続けた結果、ALFALINKが掲げるさまざまなコンセプトが誕生した」と、新ブランド制作の苦労を明かした。

ALFALINKのキーワード「協創」については、佐藤氏が「昨今、社会課題が複雑化しており、一つのものだけでは問題が解決できなくなっている。『協創』は時代のテーマでもある。これからは協創しないと問題が解決できない時代だ。そういった問題解決に向けたプラットフォームにALFALINKはなる」と述べ、帖佐社長も「本当にそれは大事なことだと思う。ALFALINKでの協創は、施設デベロッパーの独りよがりでいくら言ったところで、ユーザーがいないことには成り立たない。ALFALINKが、さまざまな企業が共通の思いを実現する場になって欲しい」と、希望を語った。

また、日本GLPと佐藤氏がコラボレーションしたきっかけについて、帖佐社長は「物流倉庫は専門性が高く、これまで一般消費者との接点が少なかった。今回発表した相模原のプロジェクトでは、社会インフラとしての機能も持ち合わせた『物流の枠を超えた新しい物流』を創造することを目指しており、一般消費者にも物流施設を訴求していく必要があった。そのため、物流施設が持つさまざまな機能を、何か一つのコンセプトに落とし込んだ、誰にでもわかるような表現ができないかということで佐藤さんに相談させてもらった。佐藤さんのことは以前から知っていたが、過去に手がけた案件や執筆した書籍を読んでいく中で、腹落ちするキーワードや、デザインを磨き上げていくセンスに惹かれた」と、理由を説明。

一方、佐藤氏は「日本GLPから初めて話があった時、今最もホットなトピックがきたなと感じた。これまで楽天やユニクロ、セブンイレブンなどいろんなクライアントのブランディングをしてきた中で、特にここ2~3年は物流が常に事業のネックとなり、打ち合わせの中でも物流に対して考えることが多くなっていた。再配達をはじめとした物流の課題を何かしらの形で解決しなければならないと感じていた時にALFALINKのデザインについて依頼があり、『ついに物流の仕事に携わるときがきたか』といった感じだった」と、デザインを依頼された際の心境を語った。

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