日鉄物流は3月5日、内航船員の実務型練習船として509総トン型の鋼材貨物船を建造中で、3月末に竣工すると発表した。
<実務型練習船>

高齢化が進展し、将来の担い手不足が懸念される内航船員の実務環境を整備し育成ができるよう、指導員1人と練習生最大5人が乗船できる居住区を確保した実務型練習船を建造する。
練習船では、日鉄物流以外が雇用する船員も育成。船長経験のあるベテラン船員が専属指導員として乗船し、練習生の業務面の指導に加え、生活面もフォローできる指導体制をとる。
船室は通常より5室多い12室を確保。また、教育の場とすることを意識した広いブリッジスペースや、座学用の教室兼ミーティングルームとして使用できる広めの食堂など、船員養成のためのスペースを充実させる。
居住区の拡大は貨物の積載効率と相反するが、荷主からも確実な船員の採用・育成が安定輸送に不可欠であることで賛同を得た。
■実務型練習船の概要
運航管理(オペレーター):日鉄物流
船舶所有者:新光海運(日鉄物流グループ船主)
船舶借入人:大泉物流(日鉄物流グループ)
総トン数:509GT(499GTの規制緩和)
DWT:約1630t
貨物積載量:約1500t
長さ:75.00m(全長)
幅:12.00m
深さ:7.00m(UPPERDECK)
ハッチサイズ:長さ40.02m、幅9.50m
ブリッジ:約22.5m2(標準船は約14.5m2)
食堂:約14.5m2(標準船は約10.5m2)
船室:12室(標準船は7室)