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LOMA/AI版「動く仮想倉庫」プラットホーム実証実験開始

2020年04月17日/IT・機器

福岡市に本社を構えるLOMAは、プロスパーダイニングとLOMAが提供するAIでラストワンマイル物流をアシストするプラットホームを活用した飲食店向けの「動く仮想倉庫」の実証実験を、福岡市香椎照葉エリアで行うことに基本合意したと発表した。

<LOMAの中川社長(左)とプロスパーダイニングの永田社長>
20200417loma - LOMA/AI版「動く仮想倉庫」プラットホーム実証実験開始

都市圏のデリバリーのプラットホームが多くの配達員を確保し、面で展開するのに対し、点の展開を試みる今回の両社の実証実験は、郊外型のデリバリーのプラットホームの実現。

これまで大都市圏以外のエリアでは、配送距離が長いことや配達員が十分に確保されていないため、都市型デリバリー配送展開が困難とされてきた。しかし、LOMAの構想にあるAIを活用した「動く仮想倉庫」の仕組みと、フードビジネスプロデューサーとして名を馳せる、プロスパーダイニング永田 雅乙社長との協業で、その課題解決に乗り出したもの。

協業・実証実験の概要は、「プロスパーダイニングが運営する店舗の提供する飲食の販売促進と集客」「LOMAプラットホーム(動く仮想倉庫)を提供して半径2km圏内に飲食物を配達するためのドライバーをマッチング+AIを活用した重要予測を提供」「実証実験の第1フェーズは、福岡市香椎照葉地区(約2000世帯)で行い、第2フェーズとして博多駅周辺2km圏内(3万6000世帯)で行う」「プロスパーダイニングが新型コロナウイルス対策として周辺住民の生活を支援するサービス「買い物代行業務」を、LOMAが提供するプラットホームでドライバーをマッチングする」「博多駅周辺ではプロスパーダイニングが登録する「ウーバーイーツ」の仮想店舗の拠点としてLOMAの自社物流倉庫を提供」となる。

今後の展開として、ラストワンマイル物流のドライバーが、同じ配送地区、ルートを通過する物品をハコバンの空きスペースに混載し、ハコバンの余剰スペースを(動く仮想倉庫化)。事前の需要予測とリアルタイムの物流データ(在庫や車両位置情報)を基に、顧客の注文に対し最も近い車両が注文から20分以内に配送する構想だ。

都市部など倉庫を確保することが困難なエリアで、エリア新規参入企業が誰でもこの仮想的な倉庫を利用し、販売網を広げることが可能となり、将来的にはメーカー直物流を実現する。またAIの活用により需要予測や機動的な配達ができる点においても、都市部のCO2排出削減などにも貢献することができる、としている。

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