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日通総研/貨物輸送見通し、総輸送量は5年ぶりにプラスに

2021年07月02日/調査・統計

日通総合研究所は7月2日、「2021年度の経済と貨物輸送の見通し(改訂)」を公表した。

<経済活動と輸送量>
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このうち、貨物輸送の国内貨物輸送については、景気の持ち直しを受け、総輸送量はプラスに反転もコロナ前の水準までは戻せず、としている。

総輸送量は2020年度通期で6.3%減、2021年度は3.5%増になると予測。2021年度は5年ぶりにプラスへ転換するとしている。

<品類別輸送量の推移>
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その要因として、消費関連貨物には1割超のプラスが見込まれるが、2019年度の水準を約1割下回る見通し。生産関連貨物は7%台半ばの伸びにとどまり、2019年度の水準を回復するには至らず。大規模土木工事の執行が期待できない中で、建設関連貨物は5%超の減少に。建設関連貨物を除いた一般貨物に限定すると9.5%増になるとしている。

<鉄道(JR)輸送量の推移>
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<自動車輸送量の推移>
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輸送手段別の鉄道では、前年度における大幅減の反動からJRコンテナは3%台半ばの増加に。営業用自動車では、2020年度は6.5%減、2021年度は5.5%増と2年ぶりにプラスへ反転。個人消費、設備投資、鉱工業生産の回復に伴い、消費関連貨物および生産関連貨物は総じて堅調に推移すると分析している。

内航海運では、石油製品、鉄鋼、化学工業品などのプラスから8年ぶりの増加になるとし、国内航空では、前年度大幅減の反動から8年ぶりの増加になるとしている。

一方、国際貨物の外貿コンテナ貨物では、世界経済の回復加速と前年度大幅減の反動により、輸出は9.8%の増加になるとしている。

2020年度は10.1%減と、リーマンショック時(2008年度)以来の2桁減になったとし、2021年度は9.8%増と、3年ぶりのプラスに転換へ。

輸入は、個人消費・設備投資の回復を受けて持ち直し、4.2%増とプラスに転換。2020年度は3.7%減と、前年度(3.0%減)に引き続き3%台のマイナスになったが、2021年度は4.2%増と、3年ぶりに前年度水準を上回るとしている。

■「2021年度の経済と貨物輸送の見通し(改訂)」
https://www.nittsu-soken.co.jp/wp-content/uploads/2021/07/report-20210702.pdf

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