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DHLエクスプレス/史上初めての電気式の貨物機「Alice」を発注

2021年08月04日/IT・機器

DHLエクスプレスは8月4日、電気飛行機のスタートアップ企業Eviation社に、史上初めての電気式の貨物機 「Alice」を12機発注したと発表した。

<電気式の貨物機 「Alice」>
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DHLエクスプレスと、シアトル地区をベースとする完全電気式の航空機のグローバル製造企業Eviationは共同で、DHLが12機の完全電気式の貨物航空機を発注したことを発表し、航空の歴史に新たな1ページを刻んだ。

この取り組みで、DHLは比類ないエクスプレスネットワークの電動化を目指し、持続可能な航空産業の未来に先駆者としての一歩を踏み出した。今回発注したEviationのAliceは、世界をリードする完全電気式の航空機で、貨物・旅客ともにゼロエミッションの運航を可能にする。Eviationでは、2024年までにDHLへのAlice eCargoの納入を予定している。

Aliceは、1名のパイロットで1200kg(2600lbs)の貨物を輸送することが可能。また、フライト時間あたり約30分程度の充電で最大815km(440 海里)の航続距離を有している。Aliceは、現在プロペラ機やジェット機が就航しているすべての環境で運航が可能。少ない可動部品で構成されるAliceの優れた電気モーターは、信頼性の向上とメンテナンスコストの削減に貢献する。また、運航ソフトウエアは、最適な効率運航実現のために絶えずフライトパフォーマンスを監視する。

この航空機はステーション施設に関する投資を少なくし、ルート運用に理想的。Aliceは空港で貨物の積み降ろしが行われている間に充電ができ、DHLエクスプレスのタイトなスケジュールにおいても素早い離発着を可能にする。

DHLエクスプレスのジョン ピアソンCEOは「我が社はゼロエミッション物流の未来を信じており、私たちの投資は常にカーボンフットプリントの改善を目的とする道を追い求めている。クリーンな物流オペレーションの実現を目指す私たちの道には、輸送のあらゆるモードにおいて電動化を取り入れることは非常に重要な意義があり、 ゼロエミッションという持続可能性の目標に大きく貢献する。1969年に創業したDHLは、常に航空産業のパイオニアとして知られてきた。私たちの目的を共有する最良のパートナーとしてEviationと共に、新しいサステナブルな航空の時代へ向けて共に羽ばたきたいと思う」とコメントしている。

Aliceは旅客機にも貨物機にも設定できるように特別に設計されている。Aliceは、今年後半の初フライトに向けて順調に進んでいるとしている。

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