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DHL/bp社とネステ社は5年間で8億リットル超のSAF提供

2022年03月28日/3PL・物流企業

DHLは3月25日、航空輸送分野における脱炭素化および持続可能性の向上に向けた大きな一歩を踏み出したと発表した。

<DHLの脱炭素化イメージ>
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これは、DHLがbp社およびネステ社と結ぶ新たな戦略的提携により、両社は、今後5年間で8億リットル超のSAF(持続可能な航空燃料)をDHL Expressに提供するというもの。

この新契約は、航空輸送分野において締結されたSAF契約でも過去最大規模となるもの。両社との契約により、既に発表済みのサンフランシスコ(SFO)、イーストミッドランド(EMA)、アムステルダム(AMS)空港におけるSAF供給の取り組みと合わせて、2026年までに航空燃料のSAF混合率を10%にするというDHL Expressの目標を50%以上達成出来ることになる。

DHLは、この戦略的提携により、航空燃料のライフサイクル全体で約200万トンのCO2排出量を削減できると見込んでおり、これは乗用車約40万台分の年間温室効果ガス排出量に相当する。

DHL Expressは、世界220の国・地域をカバーするグローバルネットワークを通じて、年間4億8000万件以上の緊急書類や貨物を輸送している。8億リットルの燃料使用は、ボーイング777型機で米国シンシナティ・独ライプチヒ間を約12年間、年間1000便のSAF100%運航に値する。つまり、合計で1万2000便のカーボンニュートラルな長距離路線飛行に相当することになる。

<bp社との署名で、マーティン トムセン氏(bp社SVP)とフランク アッペル(ドイツポストDHLグループCEO)>
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ドイツポストDHLグループのフランク アッペルCEOは、「世界有数のロジスティクス企業のコミットメントとして、顧客に、環境に配慮した、 より持続可能なソリューションを提供する。bp社およびネステ社との画期的なSAF契約は、航空業界における重要な一歩であり、当社のサステナビリティロードマップのフレームワークの有効性を証明するもの。SAFの利用は、現在利用可能な航空機種にとって、航空燃料のライフサイクルにおけるCO2排出量を削減する最も有効な手段の一つ」と述べている。

Air bpのマーティン トムセンSVPは、「ドイツポストDHLグループとの戦略的関係をさらに深めるこの重要な契約を締結できたことを光栄に思う。bpは総合エネルギー企業へと転換を図るべく、原料、グローバル生産、ロジスティクス、空港インフラを網羅するバリューチェーンを活用する。複雑な顧客ニーズに対するソリューションを設計し提供するために必要とされる、SAFにおける取引および商業の専門知識を持つbpのような企業は、そう多くはない。私たちの目標は、空港や航空会社と今後より密接に協力して脱炭素化を実現することであり、世界の航空セクターが低炭素化を実現できるよう、SAFの取り組みをさらに推進していく」と述べている。

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